先日開催が決まったスペインのマドリードでの新しいF1サーキットには、全カレンダーで最も急なバンクを持つコーナーが設置されることになるようだ。
■マドリードは民間の力で運営
2026年から10年間の新たなレース契約が今週発表されたが、関係者らは税金は1セントもかからないと主張しており、バルセロナでの既存のスペインGPの将来に大きな暗雲が立ち込めてきた。
マドリードのレースが100%民間資金で賄われることについて質問されたバルセロナの政治家ダビド・エスクデは、『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』紙に次のように答えた。
「本当にそうだとしたら、とても驚きだ」。
■マドリードに30度のバンク計画
しかし、噂されているのは、マドリードがF1開催料として1レースあたり6,000万ユーロ(約96億円)を支払うということで、プロモーターは華やかなイベントに向けて盛大な計画を立てている。
その資金の一部は、斬新なイノベーションに費やされる。例えば、ザントフォールトの19度のバンクがマイルドに思えるほどの、30度の極端なバンクコーナーを作る計画だ。イタリアのモンツァの当初のバンク角は最大38度だった。
イタリアのサーキット設計会社ドロモの代表、ヤルノ・ザフェッリは『マルカ』紙の取材に対し、次のように語った。
「サーキットにはまだ2つか3つの驚きがある」。
例えば、サーキットには2つの短いトンネルがあり、極端なバンクプランについてもこう説明した。
「バルデベバスのエリアでは、限界に挑戦するつもりだ。他のサーキットの要素を真似るだけにはしたくない。マドリードには独自の個性があり、必要な要素やエリアがある」
ザフェッリはさらに、プロモーターはレイアウト用に十分な土地を確保していると説明した。
「都会のように制限されないからこそ、私たちはその限界を追求することができた。どの程度になるかは次の段階と、F1、FIA、そしてすべてのことは最終的な設計の際に議論される」。