ロバート・クビサがついに、ワークス・フェラーリでワールドチャンピオンを目指すチャンスを手にする。
現在39歳のポーランド人は、前途有望なF1キャリアが悲劇的かつ突然に終わりを告げる前、マラネロでフェルナンド・アロンソ(当時フェラーリ)のチームメイトになるはずだった。
しかしラリーでのクラッシュで負った後遺症は、2019年にウィリアムズで復帰することを除けば、彼のF1の夢に終止符を打つことになった。
■フェラーリでF1の夢を失った傷は「開いたまま」
クビサは『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙に、フェラーリでF1の夢を失ったことはいまだに「開いた傷」のままだと語った。
「F1ドライバーとして、僕には2つの目標があった。チャンピオンになることと、赤いマシンで走ることだ」
「うまくいかなかったのは、人生が僕のために別のことを考えていたからだ。でも、今は同じようにハッピーだよ」
■クビサ、念願のフェラーリドライバーへ
クビサは、ル・マンを含むフェラーリの新ハイパーカーWECプロジェクトのドライバーとして、2024年に新たに決定した役割についても言及した。
「ル・マン24時間レースを走れるということは、F1を15レース連続で走れるような気分だ」と、昨年LMP2カテゴリーで2位を獲得したクビサは語った。
「赤いマシンで走れるのは特別なことだ。フェラーリに乗る方法を何度も探そうとした。フェラーリでのドライビングは、他のブランドでのドライビングとはまったく違うものだ」
■フェラーリに乗ってアロンソに挑戦したかった
一方、クビサとスペイン人ドライバーのアロンソがコンビを組んだら、フェラーリのF1チームではどちらのドライバーが優位に立っていただろうかと考える人もいる。
「同じマシンでフェルナンドに勝つのは難しかっただろうね。でも、挑戦はしてみたかった」とクビサは認める。
「F1でレースをしていたときは、お互いに尊敬し合っていた。でも、フェラーリにとってはリスクの高いペアになる可能性があった」
「でも現実には、僕たちは一緒に素晴らしいことを成し遂げたと思う。そうなるはずだったんだけれど、でも今日、僕は2012年にフェラーリと契約したときと同じように、赤いクルマとの新しい冒険に満足しているんだ」。