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レッドブルF1で表彰台も経験したアルボン「F1でドライバーが活躍できるかどうかはクルマ次第」ランク7位のウィリアムズは何が良くなった?

2023年11月10日(金)18:18 pm

ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンによれば、グリッド下位にいるチームのドライバーがF1で活躍するのはとても難しいことだという。

■今季ウィリアムズで存在感を示したアルボン

イギリス生まれのタイ国籍ドライバーであるアルボンは、レッドブルのセカンドチームであるトロロッソ(現アルファタウリ)で2019年にF1デビューを飾ると、シーズン途中で不振が目立ったピエール・ガスリー(現アルピーヌ)と入れ替わりにトップチームのレッドブルに抜擢されていた。

だが、アルボンもチームメートのマックス・フェルスタッペンのパフォーマンスにはついて行くことができず、2020年シーズンいっぱいでそのシートを失い、翌2021年にはセルジオ・ペレスがその後任として迎えられている。

1年のブランクを経て、2022年にウィリアムズのシートを確保したアルボンは、そのシーズンは4ポイントしか獲得できずドライバーズランキングも19位だった。

だが、2023年にはアルボンが持ち前の速さを示し始め、現時点では27ポイントを稼いでランキング13番手に位置するとともに、チームをコンストラクターズランキング7番手に押し上げる原動力となっている。

■アルボンの力?それともウィリアムズF1クルマの力?

一方、アルボンのチームメートであるルーキーのローガン・サージェントはここまでにわずか1ポイントしか獲得できていない。しかも、それはアメリカGPでルイス・ハミルトン(メルセデス)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)がレース後に失格となったことで転がり込んだものだ。

そのことから、今季のアルボンがクルマのポテンシャル以上に優れたパフォーマンスを見せているのか、それとも、サージェントはうまく乗りこなせていないもののウィリアムズの2023年型クルマが今季は大きく改善されているのか、それがよくわからないという声もあるようだ。

■クルマ次第なのはマクラーレンを見ればわかる

こうした中、現在27歳のアルボンは、今季の躍進についてフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』から質問されると次のように答えた。

「僕は間違いなく昨年よりもいいドライビングができているよ」

「それは単に、僕の方が経験があるし、チームに慣れているというだけだよ」

「だけど、僕たちのスポーツでは、チームが考慮すべき最も重要な部分であることは確かだよ。マクラーレンを見てごらんよ。ランド(ノリス)とオスカー(ピアストリ)は素晴らしいシーズンを送っているし、すごくいいドライビングをしている。今年が始まったとき、彼らはほとんどノーポイントだったにもかかわらずね」

実際、マクラーレンのドライバーたちは2023年F1シーズン序盤はQ1を突破するのにさえ苦労していたが、今では圧倒的速さを持つ現3年連続チャンピオンのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を追いかける位置にまで上ってきている。

「2人とも、自分たち自身が劇的に変わったわけではないのに、一夜にしてトップ3に入ってきたんだ」

レッドブル時代に2度表彰台に上った経験を持つアルボンはそう語ると、次のように付け加えた。

「F1ではまだクルマがドライバーの知覚に大きな影響を与えるんだ。そして、これは僕にとっても同じだよ」

■ウィリアムズもシーズン中盤からクルマのパフォーマンスが向上

アルボンの活躍により、2022年にはコンストラクターズ最下位に沈んでいたウィリアムズが現時点ではアルファタウリ、アルファロメオ、ハースよりも上位の7番手に位置しているわけだが、ウィリアムズの2023年型F1クルマが特にシーズン中盤から改善されてきているのも間違いなさそうだ。

開幕戦では10位入賞を果たして幸先よく1ポイントを獲得したアルボンだったが、その後第8戦スペインGPまではポイントに手が届かなかった。だが、第9戦カナダGPで7位となったアルボンは、そこから調子を上げて13レースで26ポイントを獲得している。

今シーズン序盤はイギリスの名門プライベートF1チームであるウィリアムズのクルマは直線スピードだけが取り柄のように見えていた。しかし、現時点でのウィリアムズはコーナーでもかなりよくなってきているようだ。

そのことを質問されたアルボンは、次のように答えている。

「そう言っていいだろうね、うん」

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