フェルスタッペンがセナに並ぶF1ドライバーであることは最初からわかっていたとレッドブル首脳。今ではセナ以上と認めるベルガーも当時は･･･
レッドブル首脳のヘルムート・マルコ（モータースポーツアドバイザー）が、マックス・フェルスタッペンがアイルトン・セナに並ぶ逸材であることは最初からわかっていたと主張した。
2023年F1シーズンはあと5戦が残されているが、すでに今年のドライバーズタイトルもフェルスタッペンの手中に収められている。
■F1史に残るドライバーになったフェルスタッペン
26歳のオランダ人ドライバーであるフェルスタッペンは、今季ここまでに行われた17戦のうち14戦で勝利を飾るという圧倒的な強さを見せており、その中にはこれまでセバスチャン・ベッテルが持っていた記録を塗り替える10戦連続勝利記録も含まれている。
2021年シーズンから3年連続でF1チャンピオンとなったフェルスタッペンだが、F1ドライバーズタイトル獲得3回というのは、F1史上6位タイの記録だ。
現在のF1技術レギュレーションが2025年までほぼ変わらないことを考えれば、少なくともあと2年はホンダエンジンを搭載するレッドブルのマシンでフェルスタッペンが圧倒的なパフォーマンスを見せ続ける可能性は高いと考えられている。
そうなれば、フェルスタッペンがミハエル・シューマッハの持つ5年連続でのF1タイトル獲得記録に並び、タイトル獲得数もファン・マヌエル・ファンジオに並ぶ3位タイとなる可能性も十分にありそうだ。
ちなみに、現時点ではF1通算49勝を達成しているフェルスタッペンだが、仮に今季の残り5レースを全て勝利で終えれば54勝となり、通算勝利記録でもルイス・ハミルトン（メルセデス）、ミハエル・シューマッハに次ぐ歴代単独3位に躍り出ることになる。
■最初は誰もフェルスタッペンの才能を信じなかったとマルコ
そのフェルスタッペンについて、かつてマクラーレンでアイルトン・セナのチームメートを務めたことでも知られる元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーが、最近、フェルスタッペンの実力は実際のところセナよりも上だろうと語ったことが報じられている。
だが、レッドブルのドライバープログラム責任者としても知られるマルコは、2014年に当時16歳だったフェルスタッペンと契約を結び、その翌年にまだ17歳だったフェルスタッペンをセカンドチームのトロロッソ（現アルファタウリ）でF1デビューさせたときから、自分にはすでにそれがわかっていたのだと主張している。
「最初は、ゲルハルトは私がマックスに陶酔している気持ちをわかろうとはしなかったよ」
「私が最初にセナとの比較を思いついたとき、彼は『いいかげんにしろよ！』と言っていたんだ」
母国オーストリアの『Osterreich（エステルライヒ）』紙とのインタビューでそう語ったマルコは、ライバルチームであるメルセデスのトト・ヴォルフ（チーム代表）や現在アルピーヌに所属している27歳のエステバン・オコンの名前をあげながら次のように付け加えた。
「しかし、ヴォルフでさえ当時は（フェルスタッペンの）才能があるとは思えないと言っていたし、彼は代わりにオコンと契約したんだ」。
