今週末には2023年F1第14戦オランダGP(27日決勝)がザントフォールト・サーキットで開催されるが、一部のメディアはその前にメルセデスとルイス・ハミルトンが2024年に向けて新契約を結んだことを発表するだろうと報じていた。
だが、どうやらその予想は的外れだったようだ。
これまでのハミルトンや、メルセデスのチーム代表であるトト・ヴォルフのコメントによれば、両者ともに新たな契約を結ぶことに関して基本的には合意に至っているのは間違いないようだ。
だが、それでも新契約締結が非常に遅れているのは、いくつかの問題が未解決のまま残っているためだと考えられている。
■ネックとなっているのは「時間」?
元F1ドライバーであり、現在はイギリスのテレビコメンテーターを務めているデビッド・クルサードは、『The Irish News(アイリッシュ・ニュース)』に次のように語った。
「私は、ルイスがレースをやりたいのかやりたくないかのかに関して心変わりをしているのかどうかはわからない」。
「そして、私はメルセデスが考え直しているのだとも思わないよ」
かつてマクラーレンやレッドブルで活躍した52歳のクルサードは、メルセデスの契約交渉が行き詰まっているのは、38歳のハミルトンがレース以外のことにもっと時間を使いたいと思っているためだと考えているようだ。
「メルセデスは、パートナーたち(スポンサーや協力会社など)のために、ルイスに一定の時間を割くことを求めるだろう」
「彼らはスポンサーシップを売る際、ドライバーを利用する権利をそこに含めるだろう。ジョージ・ラッセルではなく、ルイスがいるからという理由で契約する企業もあるだろうね」
「おそらく、ルイスはもっと少ない日数、あるいはそうした義務をもっと少なくすることを望んでいるのではないかな?」
■ハミルトンは強硬手段もいとわず?
『The Sun(サン)』紙も「ハミルトンがメルセデスのスポンサーのために契約上の義務を負うことになる時間が新契約締結の障害になっている」と報じ、次のように付け加えている。
「ハミルトンは特等席にいる。彼はメルセデスにとっての自分のブランド価値を知っている。だから、当然ながら、強硬姿勢をとることもいとわないだろう」