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F1公式タイヤサプライヤーのピレリがアロンソに反論「アストンマーティンの不振はタイヤのせいではない」

2023年07月24日(月)18:31 pm

F1公式タイヤサプライヤーであるピレリの自動車レース責任者を務めるマリオ・イゾラが、シーズン途中に行われたタイヤの構造変更がアストンマーティンに打撃を与えていると示唆したフェルナンド・アロンソに反論した。

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■スランプに陥ったアストンマーティン

昨年限りでF1を引退したセバスチャン・ベッテルの後任として今季からアストンマーティンで戦っている41歳のアロンソだが、シーズン序盤はメルセデスやフェラーリをしのぐパフォーマンスを見せ、第9戦カナダGPまでは8戦中6戦で表彰台に上っている。

ところが、第10戦オーストリアGPを5位で終えたアロンソは、シルバーストンで行われた第11戦イギリスGPは7位、そして先週末の第12戦ハンガリーGPでは9位と、このところどんどん順位が下がり始めている。

■ピレリの新タイヤの影響だろうとアロンソ

こうした中、アロンソは、その原因のひとつはピレリがイギリスGPから新スペックのタイヤを持ち込んだことと関係がありそうだと示唆していた。

「シルバーストンで新しいタイヤが投入されて以来、さらに苦戦を強いられているチームもあれば、マシンに非常に満足しているチームもある」

そう語り、自分たちの現在の不振はピレリの新タイヤと関係がありそうだと示唆したアロンソは、次のように付け加えた。

「今、僕たちはレッドブルだけでなく、メルセデス、フェラーリ、そしてマクラーレンにも後れをとっている」

■タイヤは「何も変わっていない」とイゾラ

このアロンソの意見についてどう思うかと質問されたフェラーリのカルロス・サインツは、次のように答えている。

「僕たちは違いを目にしてはいないし、違いを感じてもいないよ」

そして、イゾラもドイツの放送局『Sport1(スポルト1)』に対し、サインツの言う通りだと次のように語っている。

「何も変わっていないんだ」

「形状も、回転半径も、接地面積も、全てこれまでと同じだよ」

イゾラはさらに、イギリスGPでの正式投入の前に全ドライバーがスペインのバルセロナで新タイヤのテストを行っていたものの「違いを感じたものは誰もいなかった」と付け加えている。

■問題はマシン開発の差だとアストンマーティンのチーム代表

そして、このほどアストンマーティンのチーム代表を務めるマイク・クラックが、自分たちは現在の状況をピレリのせいにしているわけではないと『DAZN(ダゾーン)』に次のように語った。

「それは我々にとっての現実性チェックなんだ」

「そのサーキットに限られるものだと考えた2、3のレースの後、我々はここ(ハンガロリンク)では速いだろうと思っていたが、そうはならなかった」

「それは、我々が以前と同じ位置にはいないことを示すものだ。ほかのチームが我々を追い抜いたということだ。我々は挽回しなければならないし、我々がマシンを改善しなければならないのは隠しようもないことだ」

「ほかのチームは我々よりも開発スピードが速いと私は思っている」

「シーズン序盤には、開発レースにおいて我々が非常に強いチームたちと戦っていると私は言ったが、それに関して我々は十分ではないということだ」

■来年のためにも今年のマシン開発を続ける

そう語ったルクセンブルク出身のクラックだが、だからといってアストンマーティンが2023年シーズンを諦め、2024年に向けてより速いマシンを開発することにシフトするということではないと次のように続けている。

「私たちは24年を見てはいないよ。我々はこのマシンでレベルを上げなければならないんだ」

「レギュレーションは安定しているし、来年のマシンに移植できるものも常にある。再び我々の前を行くマシンに追いつくためには、非常に懸命に取り組まなくてはならないよ」。

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