フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)が、F1シーズンの途中でルールを変更するのはあまり好ましいことではないと考えていることを認めた。
■新構造タイヤの導入に続きハンガリーでは予選ルールも変更
2023年F1第12戦ハンガリーGP(23日決勝)の舞台となるハンガロリンクで20日(木)に行われたドライバー記者会見に臨んだアロンソは、前戦イギリスGPで新たな構造を持つ新タイヤが導入されたこととシルバーストンでアストンマーティンが苦戦したことに関連性があったのかと尋ねられると次のように答えた。
「もちろん、それは今後の数レースでまだもう少し分析する必要がある1つの要素だよ。僕は選手権の途中でルールを変えるのは好きではないしね」
実際のところ、今週末のハンガリーGPにおいても新たなルール変更が試験的に導入されることになっている。それは予選におけるタイヤの割り当てに関するものだ。
22日(土)に行われるハンガリーGP予選では、Q1ではハードタイヤ、Q2ではミディアムタイヤ、そしてQ3ではソフトタイヤでの走行が義務づけられることになっている。
■変更には理由があるし、試してみるべきだとアロンソ
しかし、アロンソはそのことに関してはあまり気にしていないようだ。
「それほど大きく変わるとは思わないよ。それは誰にとっても同じだからね」
そう語ったアロンソは、このタイヤ割り当てルールの変更により、各ドライバーに割り当てられるタイヤが13セットから11セットに減らされることについても前向きに受け止めているようだ。
現役最年長F1ドライバーである41歳のアロンソは次のように語った。
「それには理由があるんだから、それを支持するべきだし、少なくとも試してみるべきだよ」
とは言え、アロンソも基本原則としてはシーズン途中のルール変更は理想的なものではないと次のように苦言を呈している。
「ここでタイヤを変更するのは、テニスのトーナメントの途中でボールを変えるようなものだよ。僕たちはF1世界選手権の途中でルールを変えているんだ」
■タフな週末になるだろうとルクレール
一方、フェラーリのシャルル・ルクレールは、予選でのタイヤルール変更がパフォーマンスにどのような影響を与えるかについてはまだわからないという。
「本当にわからないよ」
微笑みを浮かべながらそう語った25歳のルクレールは、次のように付け加えた。
「タフな週末になると思うよ。新たなフォーマットを念頭に置きながら、これから行われる3回のフリー走行でさまざまな選択肢に取り組まなくてならないからね」
■ミスのリスクをスポーツの一部にするべきではない
ルクレールは、こうしたシーズン途中でのルール変更がチームやドライバーに何らかの影響を及ぼす可能性もあると考えている。
「新しいチャンスが生じるかもしれない。だけど、週末を台無しにするようなミスを犯す可能性だってかなりあるよ。でも、それもゲームの一部だけれどね」
「とは言え、僕はミスのリスクを僕たちスポーツの一部にするべきではないと思っているよ。最強の者が勝つべきだと僕は信じているからね」
そう語ったルクレールだが、今回のルールによって、ほかの全てのセッションでどのタイヤを使うかについての自由度が増すことは「いいこと」だと次のように付け加えている。
「各チームがどうするのか、それが面白くなるだろうね。なぜなら、僕はかなり異なる選択になると予想しているからね」。