レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、昨年亡くなった世界的エナジー飲料メーカー創業者であるディートリッヒ・マテシッツの「精神」を引き継いでF1タイトルを防衛したいと語った。
■大きな喪失だったマテシッツの死
現在79歳のマルコは、2019年に長年の友人であった同じオーストリア出身のニキ・ラウダを失ったが、2022年10月にはやはりオーストリア出身のマテシッツに先立たれてしまった。
マテシッツの右腕として長年にわたってレッドブルのF1活動を統括してきたマルコは、ドイツのテレビ局『RTL』に、これは「2度目の大きな喪失だった」と語っている。
「彼がいなくてとてもさびしいよ。今は2022年の成功の上に、ディートリッヒの遺産を引き継いでチームを率い、彼の精神で世界選手権を防衛したいと考えている」
■先見の明があり楽観的だったマテシッツ
マルコは、マテシッツが亡くなってからは自分ひとりで決断しなければならない状況となったことを認め、次のように付け加えている、
「もう、同じレベルで意見を交わす機会はないんだ」
マルコによれば、マテシッツは「決して否定的ではなく、常に先見の明があり、楽観的だった」という。
そのマルコは、「ディディ」という愛称で呼ばれていたマテシッツが亡くなる1か月前に、オーストリアにある彼の自宅をマックス・フェルスタッペンと共に訪れていたことを明かし、次のように付け加えた。
「ディディとマックスは、サッカーを通じて共通の話題を見つけていた。私は湖を眺めていたよ」