現在アメリカのインディカーで戦っているロマン・グロージャンが、F1復帰の可能性が「絶対にないとは言えない」と語った。
2020年までハースで共に戦っていた元チームメートのケビン・マグヌッセンは2022年に再びF1に戻ってきたが、グロージャンはマグヌッセンと共に過ごしたハースでの最後の2年間は「あまり楽しいものではなかった」と認めている。
36歳のグロージャンは『GQ』誌に次のように語った。
「自分の限界に達して、もう終わりにしなければならないとわかるところまで来たんだ」
■アンドレッティのF1参戦が決まればグロージャンにも復帰チャンス?
グロージャンは現在、インディカーのトップチームのひとつであるアンドレッティ・オートスポーツに所属している。そして、元F1ドライバーでもあるチームオーナーのマイケル・アンドレッティはキャデラックとの提携によるF1参入を目指している。
アンドレッティ・キャデラックは2025年か2026年のF1参戦を目指していると伝えられているが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の承認が得られ、F1参戦が正式に決定すれば、グロージャンもそのドライバー候補となるかもしれない。
■「絶対にないとは言えない」とグロージャン
アンドレッティでのF1復帰の見通しについて尋ねられたグロージャンは、「昨年学んだことのひとつは、決して絶対とは言わないということだよ」と答えると、微笑みを浮かべながら次のように続けた。
「僕は妻にこう言っていたんだ。アメリカには絶対に住まない、アメリカのレースシリーズには絶対に参戦しない、そして、インディ500にも絶対に参加しないとね。だけど、それを3つともやってしまったよ」
「つまり、将来がどうなるかなんてわからないと思っているんだ。今は、インディカーにいることを楽しんでいる。ランボルギーニでIMSA(国際モータースポーツ協会)の耐久レースができることを楽しく思っている。僕にとってはちょうどいいバランスなんだ」
そう語ったグロージャンだが、チャンスさえあればF1に復帰したいという気持ちがあるのも確かなようだ。
「F1がモータースポーツの最高峰であり続けることは確かだよ」
「だから、勝てるチームであれば、イエスだよ」
「ハースがそうだったように、アンドレッティがF1に行ったらやるべきことがたくさんあるのは間違いないよ。今はインディカーにとどまる方がいいと言いたいところだけど、もう一度言うけれど、どうなるかなんて決してわからないよ」
スイス生まれのフランス人であるグロージャンはそう語ると、次のように付け加えた。
「いろんなことが片付いて具体的になり、それが目の前にあれば、心が変わることもあるさ」。