“レッド5”ナイジェル・マンセル、1992年から30周年！ウィリアムズF1チャンピオンカー『FW14B』とグッドウッドで再会。破られていないF1記録とは？
1992年のF1世界ドライバーズチャンピオンであるナイジェル・マンセルCBE（69歳）は、チャンピオンシップを勝ち取ったウィリアムズの名車『FW14B』を、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走らせた。
■マンセル、F1タイトル獲得30周年をグッドウッドでファンと祝う
有名なヒルクライムのウィニングパレードラップでイベントを締めくくったマンセルはグッドウッドハウス前にマシンを停めると、F1タイトル獲得30周年を祝うために集まった何千人ものファンに挨拶した。
「私のアニバーサリーイヤーでグッドウッドに来られて、しかもこのクルマを再び見ることができて、とても光栄に思っています。この丘を登り切ったことは、ウィリアムズにとっても私にとっても特別な瞬間でした」
「また、この特別なレーシングカーのステアリングを握ることができ、とてもうれしく思っていますし、チームと一緒にここにいられることに感激しています。世界中のファンの前でドライブすることはとても感動的な瞬間ですし、私にとって大切な思い出となりました」
■マンセルの記録
30年前は「無冠の帝王」と呼ばれていたナイジェル・マンセルだったが、FW14Bを手に入れたマンセルは圧倒的な強さで悲願のF1チャンピオンを獲得。このFW14Bは今でもウィリアムズヘリテージによって運営されている。
マンセルは15年間のF1キャリアで、31勝、表彰台59回を獲得し、1992年にはウィリアムズでドライバーズタイトルを獲得した。また、翌年の1993年にはアメリカに活動拠点を移しCART IndyCarワールドシリーズにてルーキーながらいきなりチャンピオンにもなった。F1とインディを2年連続で獲得したのは今でもマンセルだけとなっている。
FW14Bは1992年シリーズを支配したマシンであり、ドライバーズチャンピオンシップでは全16レース中10勝を記録している。そのうち9勝はマンセルで、1勝は同僚リカルド・パトレーゼだ。
マンセルは、シーズン中のポールポジション獲得率が最も高く（88％）、シーズン中のポール・トゥ・ウィンが最も多い（9回）など、まだ破られていないF1シーズンレコードを有している。
■ウィリアムズは4台のF1カーをグッドウッドで展示
今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに、ウィリアムズレーシングは4台の車を展示。その4台とは、マンセルが走らせた1992年のF1世界選手権を制した『FW14B』、デイモン・ヒルが1996年のF1世界選手権を制した『FW18』、ジャック・ビルヌーブが1997年のF1世界選手権を制した『FW19』、そして2022年シーズンを戦っているF1カー『FW44』だ。
