NEXT...F1開催スケジュール

F1が2030年までに『ネット・ゼロ・カーボン』達成に向けて様々な取り組み。2026年からの100%サステイナブル燃料は市販車にも使用可

2022年06月27日(月)23:13 pm

F1は2030年までに『ネット・ゼロ・カーボン(Net Zero Carbon)』を達成するために、「100%持続可能な燃料の開発」、「使い捨てプラスチックの削減」、「旅行と貨物輸送の見直し」など取り組んでいることの一部を紹介した。

■3年前に目標設定

3年前、F1は幅広いサステナビリティ戦略の一環として野心的な目標を設定して以来、全10チーム、レースプロモーター、パートナー、サプライヤー、放送局、FIAと協力して、二酸化炭素排出量の削減に取り組んできた。

■遠隔地での放送業務、貨物用コンテナを再設計など実行済み

すでにF1は、遠隔地での放送業務により二酸化炭素排出量を削減し、貨物を減らすことに成功。

また、貨物用コンテナを再設計したことで、航空機を使用して機材をより効率良く輸送することができるようになった。

また、F1のオフィスでは100%再生可能エネルギーを使用しており、FIAが授与する最高のサステナビリティ・マネジメント認定を取得している。

■2026年から導入する100%サステイナブル燃料は市販車にも使用可

F1では、2022年の今シーズンからエタノールを10%含む「E10燃料」の導入に成功して全体のCO2排出量を削減したのに続き、2026年の新エンジンで導入する「100%サステイナブル燃料」の開発を、パートナーであるアラムコやF1の主要燃料メーカーと共同で行っている。

これは、通常のエンジンを搭載している市販車にそのまま使用できることから、「ドロップイン燃料」と呼ばれるものになる。F1はF2、F3と密接に連携し、サステイナブル燃料のトライアルを行う予定だ。

■F1カレンダー作成やファンにも炭素削減対策

今後、F1カレンダーを作成する際には、旅行や貨物ロジスティクスを改善し、F1がより効率的に世界中を移動できるようにする計画があるという。

F1イベントに参加するファンのためも炭素削減対策が検討されており、より効率的な旅行手配が評価される予定だという。

2030年まであと8年、F1は目標に向かって走り続けていく。

■今後自動車メーカーが参戦を検討するか

なお、F1のフル電動化については、現時点の技術ではバッテリー消費の問題により実現まで時間がかかる。持続可能な社会へ向けてこうした取り組みを続けることにより、多くの自動車メーカーやサプライヤーがF1への参戦意義を見いだすことになるかもしれない。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック