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“大きな進歩”が期待される2021年のホンダF1エンジン

ホンダはF1活動最後の年となる2021年シーズンに向け、大きく改善したF1エンジンを投入する準備をしているようだ。

ホンダ経営陣が今年限りでのF1撤退を決めたことを受け、ホンダのF1プログラム管理者たちは本来2022年に向けて用意されていたエンジン開発計画を前倒しし、2021年に全く新しいエンジンを投入することにしたものと考えられている。

イタリアの『Autosprint（オートスプリント）』誌でテクニカルアナリストを務めるパオロ・フィリセッティは次のように述べている。

「私は、ホンダが内燃機関の部分で大きな前進を遂げ、熱力学的効果も著しく改善させたと聞いている。電気的コンポーネントもベンチテストでは非常に有望のようだ」

「例えば、エンジンの吸排気圧や、クルマから出ていくガスの変化や温度も精査されている」

さらに、フィリセッティによれば、そのエンジンを搭載するレッドブルのシャシーにも重要な修正が施されているのだという。

2020年にF1チームが新型コロナウイルスによる財政的打撃を受けたことで、今年は原則として2020年仕様F1マシンを継続使用しなくてはならないルールになっている。しかし、レッドブルでは2020年シーズン中に2021年を想定した開発パーツを導入していたようだ。

フィリセッティはマックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウィンを飾った2020年F1最終戦アブダビGPに言及しながら次のように語った

「まず、サスペンションが変更されている。それはジオメトリーに手が加えられたもので、彼らはアブダビにそれを持ち込んでいた」

フィリセッティは、ギアボックスが新しい形状に再設計されたことでレッドブル・ホンダの2021年仕様マシンは今年の空力変更ルールにうまく対応できるはずだとも指摘している。