レーシングポイントのチーム代表を務めるオットマー・サフナウアーが、F1グランプリを3週連続で開催することを常態的に継続していくことはできないと主張した。
新型コロナウイルスのパンデミックにより大幅なカレンダー見直しを余儀なくされた2020年F1だが、7月初旬に開幕して以来ここまで3週連続でF1レースを行い、1週間の間隔を開けてまた3週連続レースを行うというかなりの強行日程となっていた。
サフナウアーはこのことに関してドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語った。
「今シーズンはそうする必要があるということは誰でも分かっている」
「だが、もしもスタッフたちに今後もそれが続くことになると言えば、メカニックたちは逃げ出すと思うよ」
「3週間で3レースを行うというような連続性は維持できないよ」
マクラーレンのチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルも同意見だ。
「今後は少しばかり通常の形に戻るからうれしく思っているよ」
「11週間に9レースを行った期間はかつてなかったほどに厳しいものだった。これでは精根尽き果てるよ」
「フォーミュラ・ワン・マネジメント(F1商業権管理団体であるFOM)にはっきりさせておかなくてはならないのは、今年は非常に特殊な状況だったということだ。極めて異常な事情があったゆえに異常とも言える対策を講じるしかなかったということだよ」
そう語ったザイドルは次のように付け加えた。
「だが、3週連続開催が普通であってはならないし、それは全員に対して明確にしておかなくてはならない」
このザイドルのコメントは、年間25レース開催を目指しているF1オーナーのリバティ・メディアへのけん制だと受け止めてもよいだろう。1年間に25戦を開催するためには3週連続開催となるケースも当然出てくるだろうと考えられているためだ。
F1チーム関係者の中には、本来2020年に予定されていた年間22戦が限界であり、それ以上のレースをこなすのは非常に困難だとの意見を持っている者も少なくない。
全17戦の開催が確定している2020年のF1だが、第12戦ポルトガルGP(10月25日決勝)と第13戦エミリア・ロマーニャGP(11月1日決勝)は2週連続開催、そしてシーズン終盤の第15戦バーレーンGP(11月29日決勝)、第16戦サヒールGP(12月6日決勝)、第17戦アブダビGP(12月13日決勝)がまた3週連続開催となることが決まっている。