フェラーリのシャルル・ルクレールが、2020年はチームメートのセバスチャン・ベッテルとF1タイトル争いをしたいと語った。
フェラーリは2019年シーズンを迎えるにあたり、かつて4度F1王者となったベッテルをナンバー1ドライバーに位置づけていた。
ところが、キミ・ライコネン(現アルファロメオ)の後任として新たなチームメートとなったルクレールがベッテルのナンバー1の地位を危うくするほどのめざましい活躍を見せ、第20戦ブラジルGPではついに両者が同士討ちを演じるという事件も起きてしまった。
こうしたことから、ベッテルとルクレールの関係がかなり悪化していると考えている者も少なくはないようだ。
こうした中、ベッテルがルクレールにもクリスマスプレゼントを贈るつもりだと語ったことが報じられたが、ベッテルに何かを贈る予定はあるかと質問されたルクレールはブラジルGP決勝で起きた同士討ちをネタにして次のように答えている。
「クルマの横にメリークリスマスと書いておくよ」
だが、ルクレールは今でも2人の間に敵対意識はないと主張している。
「多くの人たちが思っているよりも僕たちの関係はいいものだよ。勝ちたいという気持ちは強いけれど、大人でもあるからね」
そう語ったモナコ出身のルクレールは次のように付け加えた。
「セブ(ベッテルの愛称)は多くの経験を持つ素晴らしいチャンピオンだ。フェラーリでそんな彼と対峙するのは僕にとって素晴らしい挑戦であるとともにチャンスでもあるんだ」
実際のところ、昨年アルファロメオ・ザウバーでF1デビューを飾ったばかりの22歳のルクレールは、フェラーリに移籍して1年目でベッテルを上回る結果を残している。優勝はベッテルの1勝に対して2勝、ポールポジションはベッテル2回に対し、ルクレールは7回も獲得。ドライバーズランキングにおいてもルクレールが4位、ベッテルは24ポイント差の5位に終わっている。
「フェラーリでこれほどのデビューを飾れるとは全然予想していなかったよ。予想以上にいい結果だった」
「挑戦であるとともにチャンスでもあることは分かっていたんだ。とりわけ、7回もポールがとれるとは思っていなかったけれどね」
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』による表彰式典でそう語ったルクレールは、来年の抱負について質問されると次のように答えている。
「本当にセブとタイトル争いができたらいいと思っているよ」