ピエール・ガスリーが、2019年F1シーズン前半にレッドブルで苦戦したのはチームからフルサポートを受けることができなかったためだと示唆した。
レッドブルの育成ドライバーであったガスリーは2018年にトロロッソで初のF1フルシーズンを戦い、チームメートのブレンドン・ハートレーに25ポイント差をつけてドライバーズランキング15位で終えている。
第2戦バーレーンGPで4位入賞を果たすといった活躍もあり、その年限りでダニエル・リカルド(現ルノー)がレッドブルを去ることになったため、2019年にはマックス・フェルスタッペンのチームメートとしてレッドブルで戦うチャンスを与えられた。
フランス出身のガスリーは、フェルスタッペンの母国オランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』に対し、フェルスタッペンとの戦いが厳しいものになるのは分かっていたと次のように語った。
「僕はマックスのことをカート時代から知っているんだ。1ラップでもレースでも彼がどれほど速いのかは知っているよ」
「彼は最初の12レースですごくいいパフォーマンスを発揮したし、それは僕が予想していたレベルだったよ」
しかし、ガスリー自身はレッドブルでは自分の本当のレベルに「近づくことさえできなかった」と振り返っている。そしてガスリーは、その原因はレッドブルから最大限のサポートを得られなかったことにあると示唆し、次のように付け加えている。
「もしもそうしたいと望んでいたならば、僕はうまくやるために必要なもの全てを手にできていたと思うよ」
ともあれ、シーズン前半に期待された結果を残すことができなかったガスリーはスパ・フランコルシャンで行われた第13戦ベルギーGPから再びトロロッソに降格されてしまい、入れ替わりに2019年にF1デビューを飾ったばかりのタイ人ドライバーであるアレクサンダー・アルボンがレッドブルドライバーを務めることになった。
そして、レッドブルは2020年もフェルスタッペンとアルボンのコンビで戦うことを決定。ガスリーは来年から“アルファタウリ”と名前が変わるトロロッソでフルシーズンを戦うことになる。
ガスリーは悔しさを滲ませながら次のように続けた。
「過去7年にわたって僕はずっとすごい競争力を示してきていたんだ。今年のレッドブルでの6か月を除けばね」
「だからこそ、必要とされた変化を実現できなかったことについてはちょっとばかり不満も残っているよ」
そう語った23歳のガスリーだが、少なくとも自分はアルファタウリのシートを確保するにふさわしい結果は残してきたと次のように付け加えた。
「スパ以降トロロッソで僕が達成した結果からすれば、僕はそのシートに完璧にふさわしいと思っているよ」