レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、今季の途中でジュニアチームであるトロロッソに降格となったピエール・ガスリーを「今でも信じている」と語った。
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昨年トロロッソのフルタイムドライバーとなったフランス人ドライバーのガスリーは、レッドブルのダニエル・リカルドがルノー移籍を決めたことから今季はマックス・フェルスタッペンのチームメートとしてレッドブルのシートを獲得していた。
だが、期待された結果をコンスタントに残すことができなかったガスリーは第12戦ハンガリーGPを最後にレッドブルから再びトロロッソに降格。逆に今季トロロッソでF1デビューを飾ったばかりのアレクサンダー・アルボンがレッドブルに昇格するチャンスを得ていた。
ホーナーは、トロロッソに降格となることを伝えられた時ガスリーは潔くそれを受け入れていたことを明らかにし、そういう姿勢が先週末に行われたF1ブラジルGPで2位となることにつながったのだとドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「ピエールには2つの選択肢があった」
「彼はその時うなだれてしまうこともできたし、まだF1にいられることを喜び、シーズン後半をチャンスだととらえることもできた。なぜなら、レッドブルはまだ彼を信じているからね」
「もし我々がレッドブルにとって彼は相応しい人物ではないと考えていたならば、夏に契約を解除していただろう」
「だが、我々は彼の才能を信じ続けている。だから彼は今でも我々のドライバーであり続けているんだ」
ホーナーは、ガスリーがレッドブルからトロロッソに移っていらい好調さを取り戻してきているのは、彼を降格してルーキーのアルボンを昇格させたレッドブルの決断が正しかったことを示すものだと考えている。
「トロロッソとの新たな章を迎えたのは、ある意味で彼にとって安心できることだったのだろうと私は思っているよ」
ホーナーはそう語ると、次のように続けた。
「彼は我々のところに来て冬のテストで2回事故を起こしてしまった。期待が非常に高かったのは明らかだったし、それは彼にとって楽なことではなかったんだ」
「彼は、いくつかのレースでうまくやることができなかった。そしてメディアもそれに追い打ちをかけた。プレッシャーは日増しに強くなっていったし、我々はプレッシャーを取り除いてやるべき時が来たのだと考えたんだ」
「トロロッソで彼が本来の力を取り戻したのを見るのはうれしいものだ。彼がより自由にドライブしているのが分かるはずだよ」
トロロッソのチーム代表を務めるフランツ・トストも、ガスリーはレッドブルからトロロッソに戻ってくるとすぐに落ち着きを取り戻していたとしている。
「彼はすぐに我々のチームは居心地がいいと感じていたんだ。我々はずいぶん前からお互いに知っていたし、エンジニアたちも彼のことを知っていたから、それが大いに役だったよ」
「付け加えて言えば、我々のクルマはレッドブルのものよりドライブしやすいし、ホンダも燃費に関して進歩を遂げてきた」
そう語った63歳のトストは次のように付け加えた。
「我々の結果もコンスタントによくなりつつあるよ」