アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが、自分の調子を上向かせていくことに集中していると語った。
2019年のF1シーズンもここまでにすでに7戦を消化している。
そして、現時点において非常に戦闘力が劣るウィリアムズのドライバー以外でまだ1ポイントも獲得できていないのはジョビナッツィだけだ。
一方、F1現役最年長ドライバーであるチームメートのキミ・ライコネンは13ポイントを獲得し、現時点ではドライバーズランキング11番手に位置している。
チームメートと大きな差がついてしまっているジョビナッツィは母国イタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「僕にとっては困難な形でシーズンをスタートすることになってしまった。チームも僕も若いからね」
ジョビナッツィは2017年の開幕戦で負傷欠場したパスカル・ウェーレインの代役としてザウバーからF1デビューを飾り、続く第2戦にも出走した経験を持っている。フェラーリとの契約下にあるジョビナッツィが今季ザウバーのシートを確保できたのは、アルファロメオと技術提携契約を結んでいるフェラーリからの要請があったのは間違いないだろう。
「実際のところ、今年が僕にとっては初めてのF1なんだ」
そう主張した25歳のジョビナッツィは次のように付け加えた。
「僕たちは強くなるための解決策の検証作業を行っているところなんだ。細かいことによって違いが生じるのが分かっているからね」
だが、ジョビナッツィがポイントを獲得できるまでにはまだ時間がかかるかもしれない。
というのも、開幕戦から第4戦まで連続入賞を果たしていたライコネンも、第5戦スペインGP以降3戦連続でノーポイントに終わるなど、ここへきてアルファロメオの相対的戦闘力が低下してきているのだ。
現在の中団グループは、マクラーレン、ルノー、レーシングポイント、トロロッソ、ハース、それにアルファロメオがひしめき合う状態となっており、今後の勢力図がどう変化していくのかは予断を許さない状況だ。
来季のシート確保を確実にするためのジョビナッツィの戦いもさらに厳しくなっていくのは間違いないだろう。
ところで、最新の情報によれば、権威あるロレンツォ・バンディーニ賞が今年はジョビナッツィに贈られることが決定したという。
この賞は通常前年に活躍を見せた若手F1ドライバーに与えられるものだが、現役F1ドライバーとしてはジョビナッツィはライコネン、ロバート・クビサ(ウィリアムズ)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、ダニエル・リカルド(ルノー)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)に次ぐ8人目の受賞者となる。