レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、2019年にはレッドブル・ホンダがF1タイトル争いに加わることができると考えている。
現役F1ドライバーの中では最高レベルの力量を持つと言われるダニエル・リカルドが今季限りで離脱するレッドブルは、来季はジュニアチームのトロロッソからピエール・ガスリーを昇格させ、マックス・フェルスタッペンとコンビを組ませることになっている。
■ホンダとのプロジェクトは非常に有望
そのフェルスタッペンは、先週末にオースティンで行われたF1アメリカGP決勝を18番グリッドからスタートして2位表彰台に上るという活躍を見せた。
「彼がどれほど優秀なのか知っているから決して驚きではないよ」
アメリカGP決勝後のオースティンでそう語ったマルコは次のように続けた。
「来年はホンダエンジンを搭載することになるが、このプロジェクトは非常に有望だよ」
「来年には我々もタイトル争いができると私は考えている」
■ホンダはすでにルノーを超えた
実際のところ、今季のトロロッソ・ホンダは来季からスタートするレッドブル・ホンダのプロジェクトを成功させるための準備プロジェクトという位置づけとなっているのは間違いない。
今年は年間に投入できるPU(パワーユニット)は3基までとルールで定められているが、ホンダはすでにブレンドン・ハートレーのマシンには8基目、ガスリーのマシンにも7基目の主要PUコンポーネントを投入している。
大きなグリッド降格ペナルティーを受けながらも、そうすることでPUの開発をコンスタントに続けているのは、すべて来年のためだと言ってもいいだろう。
「それは我々だけではなく、彼ら(ホンダ)にとってもメリットがあるんだ」
『Motorsport-Magazine.com』にそう語ったマルコは次のように付け加えた。
「ホンダはすでに(ルノーの)追い抜いているよ。予選ばかりでなく、レースでもね」
■ルノーに移籍するリカルドは気の毒
一方、2019年にはルノーに移籍することが決まっているリカルドは、先週末のアメリカGP決勝を4番グリッドからスタートしたもののマシントラブルによりわずか8周でレースを終えてしまった。
そのことについて質問を受けたマルコは次のように答えている。
「彼には電気系の問題が発生してしまったんだ。ダニエルが気の毒だよ。彼はこれからまた2年間にわたってこういう問題に耐えていくしかないんだからね」