ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、早々と2017年型F1マシンの開発をストップして2018年型車の開発にシフトしたことが正しかったのかどうかはやがて分かるだろうと語った。
■早期に2018年型車開発にシフトしていたハース
2016年からF1参戦を開始したアメリカのハースF1だが、2年目シーズンとなった今年はかなり早い段階で今季型車の開発に見切りをつけ、2018年型車の設計の方へリソースをつぎ込むという決断を行っていた。
だが、その結果として、ハースは最近のレースでは明らかなパフォーマンス不足に苦しめられている。
シーズン前半には何度か予選Q3にも進出し、比較的コンスタントにポイントも獲得できていたハースだが、前戦メキシコGP予選では2台ともに最下位チームであるザウバー勢の後塵(こうじん)を拝するという結果になってしまった。
■決断が早過ぎた可能性も
こうした状況について、シュタイナーはデンマークの『Ekstra Bladet(エクストラ・ブラデ)』に次のように語った。
「我々は2018年型車の方に焦点を合わせていこうと決断したんだ。今年のクルマから100%移行することができない基本的な変更を施したかったからね」
だが、シュタイナーはその2018年型車開発へシフトするタイミングが実際のところ少し早過ぎたのかもしれないと考えている。
「今にして思えば、(2017年型車開発を)ストップしたのが少し早過ぎたようだ」
「そうするべきだったのかどうかは分からない。その価値があったのかどうかに関しては、テストが始まる(2018年)2月に評決が下されるだろう」
「現時点では、いい風洞モデルを手にしているし、数値もかなりいいよ。だが、ほかのチームが2017型車で行った開発をどういう形で2018年型車にうまくつなげていけるのかは分からない」
「彼らがみんなコースに出るまでは、それは分からない」
■今はヘイローより優先すべきことがある
ところで、来季のF1カーで大きく変わる部分のひとつがドライバーの頭部保護装置であるヘイロー(HALO)の装着が義務付けられることだ。
最近では来季型車の開発準備のため、各チームが金曜フリー走行でヘイローの実走テストを行っている光景が目につくようになっている。
だが、シュタイナーはハースではまだヘイローを使ったテストをそれほど積極的に行う予定はないと次のように語った。
「正直な話、来年までは、我々にはフリー走行においてヘイローよりも優先すべきことがあるんだ」