F1公式タイヤサプライヤーのピレリは、2017年シーズンを迎えるにあたり、5種類の予備コンパウンドを用意しているようだ。
■2017年仕様F1タイヤ開発はシミュレーション頼み
今季はこれまでよりも幅が広く、性能低下が発生しにくいF1タイヤが導入されることになっている。それに加え、そのタイヤを装着するF1カーもこれまでよりもダウンフォースが強められたものとなる。
だが、ピレリのモータースポーツ責任者であるポール・ヘンベリーは、その新たなレギュレーションにうまく対応できるタイヤを設計するには、これまでに行われたテストだけでは不十分だとドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。
「修正が施された2015年型車でも今年のダウンフォースをシミュレートすることはできなかった。それゆえ、我々はシミュレーションを頼りにするしかなかったんだ」
「我々にとって最も大変なのは、まだ新車(2017年型車)にお目にかかっていないということだ。我々のデータが現実と一致しているかどうかが分かるのは恐らくメルボルン(F1開幕戦オーストラリアGP)の土曜の夜になるだろうね」
■5種類の予備コンパウンドを用意
さらに、ピレリのレーシングディレクターを務めるマリオ・イゾラも次のように続けた。
「最初の5レースでは、我々は基本とするコンパウンドを使うことになる」
「それらはテストやシミュレーションから得られた情報を基本として開発したものだ」
そう述べたイゾラは、次のように付け加えた。
「だが、いくつかの要素に関しては予想することが難しい。だから、サーキットでの本当のデータが我々がシミュレートした結果と一致しないときに備えて、5種類の予備コンパウンドを準備しているよ」