NEXT...F1開催スケジュール

フォース・インディア移籍が消えたウェーレインにザウバー移籍のうわさ

2016年11月16日(水)16:44 pm

マノーのパスカル・ウェーレインが、2017年に向けてザウバーへの移籍を視野に入れていることを否定しなかった。

●フェリペ・ナッセ、ブラジルで9位入賞したことでシート確保の危機に?

■ナッセの残留が不透明なザウバー

まだ来季のドライバーラインアップを発表していないザウバーだが、先週末にサンパウロのインテルラゴス・サーキットで開催されたF1ブラジルGP(第20戦)では、地元ブラジル出身のフェリペ・ナッセが9位フィニッシュを達成し、チームに今シーズン初めてとなる2ポイントを持ち帰った。

これにより、ザウバーはコンストラクターズランキングでマノーを抜いて10番手に浮上。シーズン後に順位に応じて分配されるF1賞金の額を大きく増やす可能性を高めている。

だが、そのナッセはスポンサーであるブラジル銀行が引き続き支援してくれるかどうか不透明な状況となっているともうわさされている。マーカス・エリクソンのザウバー残留はほぼ確実だと見られているものの、シーズン中にはチームとの不和も報じられたナッセが来季もザウバーにとどまることになるのかどうかは分からない。

■有力チームのシートはすべて確定

一時は、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)の引退が決まっていることから、ブラジルでのF1人気維持のために競争力のあるチームにブラジル人ドライバーを配置したいと考えているF1最高責任者のバーニー・エクレストンがナッセをフォース・インディアあるいはルノーへ移籍させるための支援をしていたとも伝えられていた。

しかし、フォース・インディアは来季ルノーへ移籍するニコ・ヒュルケンベルグの後任にエステバン・オコン(マノー)を指名。ルノーはヒュルケンベルグのチームメートとしてジョリオン・パーマーを残留させることを決定しており、ナッセにはザウバー残留か、もしくはマノーへの移籍しか選択肢が無くなっている。

■ウェーレインもザウバーの候補者に?

そんな中、今季マノーに虎の子の1ポイントをもたらしていたウェーレインがザウバーへの移籍を目指しているようだと伝えられている。

契約上はメルセデスの支配下にある22歳のウェーレインだが、当初の目標は2017年にヒュルケンベルグの後任としてフォース・インディアのシートを獲得することだった。ところが、フォース・インディアでは同じメルセデス支配下にある20歳のオコンをそのシートに座らせることを決定。

フォース・インディアが自分を選ばなかったことに失望するとともに、怒りを現していたと報じられたウェーレインだが、それは事実ではないと母国ドイツの『motorsport-magazin.com』に次のように語った。

「報道では僕がすごく起こって、フォース・インディアに対して説明を求めていると書かれていた。だけど、それは真実ではないよ」

「僕はただ、なぜ彼らが僕を選ばなかったのかその理由を知りたいと言っただけさ。それだけだよ」

■自分で決められることではないとウェーレイン

ウェーレインは、最近うわさがささやかれ始めたザウバーへの移籍問題に関しては、「それに関しては分からないよ」と答え、次のように続けた。

「メルセデスが僕の代わりに交渉を行うんだ。実際のところ、空きシートはザウバーにひとつとマノーにひとつあるだけさ」

さらに、来季も間違いなくF1のグリッドに自分がいるという自信があるかと尋ねられたウェーレインは、次のように答えている。

「それは僕が決められることじゃないよ」

■F1キャリアの試練を味わうウェーレイン

2015年にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で史上最年少チャンピオンに輝いたウェーレインは、所属するメルセデスの尽力により、今季メルセデスパワーユニットを搭載するマノーのシートを確保し、F1デビューを飾っていた。

一方ザウバーはフェラーリからパワーユニットの支給を受けており、現時点ではメルセデスとの間にそれほど太いパイプがあるわけではない。しかし、仮に移籍が実現したとしても、今シーズンはマノーと最下位争いを繰り広げているザウバーでは、来季もそれほど大きな期待が持てるとは考えにくい。

同じメルセデス育成ドライバーであり、今シーズン後半からチームメートとしてマノーからF1デビューを飾ったオコンのほうが一足先に競争力のあるチームのシートを獲得したことで、ウェーレインとしても煮え切らない思いを抱えながらシーズンオフを迎えることになりそうだ。

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック