ピレリは、構造を変更したタイヤを今シーズン中に導入したい意向だが、これをチームが拒否する可能性がある。
昨年のF1ベルギーGPでは突然タイヤが破裂するアクシデントが2回発生した。また、今年の第9戦オーストリアGPでもセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が同様のアクシデントに見舞われている。
今回の変更では、縁石など外部からの衝撃に対する耐久性を増すために、タイヤのサイドウォール(側面)が強化されているという。しかし、シーズン中の変更には全チームの合意が必要だ。
■パフォーマンスに明確な違い■
そのため、プロトタイプのソフトタイヤが第13戦ベルギーGPで全ドライバーに与えられ、初日のフリー走行でテストが行われた。しかし、パフォーマンスに明確な違いがあったという声が聞こえる。
「ソフトというよりミディアムのようだった」とあるドライバーが話していたと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は伝えている。
フォース・インディアのチーム関係者も、「われわれはこのタイヤに反対する。硬すぎるからだ」と話している。
全チームの合意がなくても、FIA(国際自動車連盟)が安全性を理由に変更を押し通すことは可能だが、その場合、従来のタイヤは安全ではなかったことになる。
プロトタイプのタイヤは、イタリアGP(4日決勝)のフリー走行でもテストされる予定だ。