1990年代前半にミナルディやフットワークで活躍していたブラジル人元F1ドライバーのクリスチャン・フィッティパルディが、レッドブルが考案した“エアロスクリーン”と呼ばれるドライバー頭部保護装置がお蔵入りになりそうなのは歓迎だと語った。
F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、メルセデスAMGが基礎となるコンセプトを開発し、今年フェラーリがテストを行った“ハロー”方式のコックピット保護装置を2017年から導入する方向で調整を進めている。
レッドブルが考案したエアロスクリーンの導入はとりあえず見送りとされ、FIAでは今後に向けてさらに開発を進めるようレッドブルに要請したと伝えられている。だが、レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「現時点ではほかにやるべきプロジェクトがたくさんあるんだ」と語り、事実上エアロスクリーンの開発はストップすることになると考えられている。
このニュースを歓迎したのが、伝説的元F1ドライバーであるエマーソン・フィッティパルディを叔父に持つクリスチャン・フィッティパルディだ。45歳となったフィッティパルディは、自分はエアロスクリーンよりもハローのほうが好きだと次のように語った。
「僕は絶対ハローのほうがいいと思うし、エアロスクリーンは逆に大反対だよ」
「あれは僕がこれまでの人生で見た中で一番奇妙なものだし、最悪だよ」
「あれはF1にはそぐわないものだ。だけど、もし来年ハローがF1に導入されて3レースもすればみんなそのことは忘れてしまうだろうね」