EU(欧州連合)の競争法担当当局である欧州委員会が最近、F1の収益分配システムや意思決定システムに不満を持つ小規模F1チームであるザウバーとフォース・インディアから正式な訴状を受理したことを認めた。
だが、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えたところによれば、欧州委員会では、相手方であるF1最高責任者のバーニー・エクレストンとF1の筆頭株主であるCVCがそれにかかわる書類を提出するのを待っている状況だという。
フォース・インディアのチーム副代表を務めるロバート・ファーンリーは次のように語った。
「すべてがうまく運べば、クリスマスまでには回答を得られるかもしれない」
「そうならなければ、2016年のシーズン前テストまでには結果(実際に調査に入るかどうか)が分からないという状況になると思う」
ファーンリーは、仮に欧州委員会が調査を開始することが正当だと結論付けたとしても、現在のF1運営方式が不当であると訴えたフォース・インディアやザウバーにとってはまだ道のりの半分ほどのところにたどり着いたに過ぎないし、恐らくは、エクレストンが妥協案を提示することになるのではないかと見ている。
「我々の経験から言って、誰もが長期的な調査介入は避けたいと思うものだ。なぜなら商売の妨げになるからね」
フォース・インディアやザウバーにとって最も好ましい結果は、現在“特権が与えられているチーム”に、争点となっているボーナスの返金を命ぜられ、それによって巨額の収益金が再分配される可能性が生まれることだ。
ファーンリーは、次のように付け加えた。
「現在、そして将来にわたって間違っていることは、過去においても間違いだったということさ」