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撤退秒読みのレッドブル、オースティンで解決策が見つかるはずだ

2015年10月22日(木)18:52 pm

レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、今週末F1アメリカGP(25日決勝)が開催されるテキサス州オースティンで、来季のエンジン問題が解決するという自信があると語った。

■撤退までの秒読みが進むレッドブル

マルコのボスであり、レッドブルとトロロッソの2チームを所有する世界的エナジードリンクメーカーのディートリッヒ・マテシッツ総帥は、10月末までにエンジン問題に決着がつかなければF1から2チームとも撤退することになるだろうと語っていた。

現在、メルセデスはレッドブルへのエンジン供給の可能性を否定。フェラーリは、1年落ちのエンジンであれば供給してもよいとの姿勢を取っていると言われている。

もうひとつのエンジンメーカーであるホンダも、2016年にマクラーレン以外のチームへエンジンを供給する可能性を否定している。だが、イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』のアルベルト・サバティーニ記者は、わずかではあるがレッドブルがホンダと契約を結ぶ可能性も残されていると書いている。

■メルセデスとフェラーリがレッドブルへのエンジン供給を拒んだ理由は?

サバティーニの説によれば、レッドブルは2018年からアウディと手を組むという計画を立てていたが、メルセデスとフェラーリはそのにおいをかぎつけたことにより、単なるその場しのぎの対策として自分たちのエンジンが使われることを回避しようとしたのだという。

だが、その後アウディを傘下に置くフォルクスワーゲンが、ディーゼル不正問題という大スキャンダルに見舞われたことで、レッドブルのもくろみも泡と消えてしまい、何の対策も講じることができない状況に置かれてしまっているというわけだ。

■レッドブル・ホンダ誕生の可能性も残るとイタリア紙

『Autosprint(オートスプリント)』は、そんなレッドブルにとってホンダが命綱になるかもしれないと書いている。ホンダが現在苦戦を強いられているパワーユニット開発に対し、レッドブルがあらゆる形での支援を行うことも可能だろうとサバティーニ記者は考えているのだ。だが、これに関しては、ホンダからワークスエンジンの供給を受けているマクラーレンが「強硬に反対している」という。

実際のところ、レッドブルにとって一番現実的な解決策は、なんとかルノーとの関係を修復することだろう。

■オースティンでの決着に自信を見せるマルコ

マテシッツの右腕だと称されるマルコは、地元オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』紙に次のように語った。

「オースティンで会議が行われることになっている。私は、解決策を見いだせるという自信を持っているよ」

『Osterreich(エステルライヒ)』は、内部関係者が、最も可能性の高い結果として、レッドブルはルノーからエンジン供給を受け続け、トロロッソはフェラーリの2015年スペックのパワーユニットを搭載することになりそうだと語ったと書いている。

■いずれにせよレッドブルがF1に残るのはいいことだとメルセデス

スペインの『Marca(マルカ)』から、いったいどういう結果に落ち着きそうだと思うかと質問されたメルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は次のように答えた。

「分からないよ。私はレッドブルの運営にはタッチしていないからね」

「過去2か月にわたってさまざまなアイデアを耳にしたが、私には判断はできないよ」

そう語ったヴォルフは、次のように付け加えた。

「彼らはルノーと話し合いをしているようだが、彼らが続けてくれればF1にとってはいいことだろうね」

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