F1ベルギーGP(23日決勝)で起きたタイヤバーストについて、明確な原因は依然として特定されていない。
21日(金)のフリー走行で、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)が時速300キロ以上で走行中、突然右リアタイヤが破裂するという事故が起きた。
ピレリは22日(土)に出した声明で、構造的な不具合の可能性はないとしている。
しかし、正確な原因については判明していない。ロズベルグは土曜に次のように話した。『Speedweek(スピードウィーク)』が伝えている。
「(原因は)いまだに解明されていない」
「何かが外部から入り込んだに違いないと考えられている。そういう説だ。でも、本当のことは誰にも分からない」
「だから、今も全員にとって心配な状況だよ。僕たちもいくつかの手助けはしたけれど、二度と起きないように注意深く見守っていく必要がある」
■ボディがタイヤに接触したという説も
別の説として、メルセデスAMGのボディワークが負荷で変形したタイヤと接触したという説もある。これについてロズベルグは「証拠はない」と話している。
しかし、マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、『Motorsport.com』に次のように話した。
「彼ら(ピレリ)は、異なる可能性をすべて洗い出し検討した。最も可能性が高いのが、メルセデスAMGのボディワークの一部がタイヤに触れたというものだ」
「正式なものとは受け取らないでほしい。これについて証拠は何もない」
ブーリエは、この説をドライバーに説明し、「こうした答えがあることで、より落ち着いた」と話している。
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)も、原因が特定されない状況に懸念を示している。
「知りたかったので尋ねたよ。でも、もらったのはきちんとした回答じゃなかった。今は、それで納得するしかない」
「もちろん、レースでは何事もないことをみんなが願っているよ」
■対策を講じたメルセデスAMG
メルセデスAMGのチーム代表トト・ヴォルフは、ピレリと協力して原因の特定に取り組んだと話す。
「安全面の問題を一切残さないよう、可能な限りすべての手を尽くした。だが、何も問題は見つからなかった」
「従って、外的な要因によるものに違いないという考えに私が合意するのも、かなり確信があってのことだ」
ヴォルフは、安全を考慮して対策を講じたと話している。
「タイヤへの取り組み方に関しては、ピレリの定めた制限があった。もともとその制限範囲内だったが、それをさらに一歩進めた」