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ルール変更で事前にスタートの良し悪しが分かってしまう?

2015年08月23日(日)16:17 pm

F1ベルギーGP(23日決勝)で、新ルールの元での初めてのレーススタートが行われる。

新ルールでは、スタート前にピットレーンを出て以降はクラッチの設定を変更することができない。また、フォーメーションラップ中に無線でドライバーに指示することが禁止される。

元F1ドライバーのマーク・ウェバーは、『Guardian(ガーディアン)』紙に次のように語る。

「変化や見せ場を増やすことを目指しているなら、効果があるかもしれないね」

「上位勢や本命がレースのスタートでつまずけば、その分を戦って取り返すという面白い傾向が生まれる可能性もある」

■劇的な変化はないと見るドライバー

しかし、スタートのメカニカル的な仕組み自体は変わらないため、大きな変化は起きないと見るドライバーも多い。

「何を成し遂げようとしているのか、僕にはよく分からない」とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が話したと『Speedweek(スピードウィーク)』が伝えている。

「少し混乱したスタートになるかもしれない。でも、F1では頭のいい人たちが大勢働いているんだ。すぐにどうすべきかを見つけ出すよ」

ジェンソン・バトン(マクラーレン)も、問題は手順を覚えることだけだと語る。『Motorsport.com』が伝えている。

「要するに、記憶力がいるということだよ」

「普通は何かする5秒前に言われていたけれど、これからはそれを10分間覚えていなきゃいけないということ。だから何とかなると思う」

■難しくなると話すロズベルグ

対してニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)は、スタートが大幅に難しくなると考えている。

「かなり大きな変化だよ。最近のレースに戻ってフォーメーションラップの無線を聞いてみれば、グリッドを離れた瞬間からスタートまでずっと途絶えることがなかったんだからね」

「たくさんの手順をこなさなきゃならない。それを覚える必要があるんだ。だから難しくなるよ」

■ドライバーがコントロールできる部分は少ない

これまでは、フォーメーションラップのスタートでクラッチの設定が適切かどうかを確認し、変更できたが、今後はそれが認められない。

「違いは、スタートがうまくいくかどうか、レースが始まる前に分かることだ」とバトンは『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に話している。

また、現在の仕組みではスタート時に2つのパドルを使ってクラッチを操作するため、ドライバーがコントロールできる部分は少ない。

「僕たちに少し可能なのは、2つ目のクラッチパドルとアクセルで反応することだけれど、できることは限られている」とニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)も話す。

クラッチパドルが1つになり、よりマニュアルに近づくのは2016年だ。

また、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)は、2016年からドライバー補助をさらに制限するため、無線で指示できる範囲をいっそう狭める。また、F1マシンの情報をピットで把握するテレメトリーシステムの制限も検討している。

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