【フォーミュラE】プレシーズンテスト2日目 – ブエミがラップレコード樹立
英ドニントン・パークで実施中のフォーミュラE選手権プレシーズンテスト2日め（8/11）、セバスチャン・ブエミ（eダムス・ルノー）は1分31秒050の最速ラップをマーク。これは昨年行われた同テスト最終日前日で自身が出したタイム、1分31秒083を100分の3秒上回る、サーキットのラップレコードだ。
ファンに無料で開放されているテストの2日め、他のドライバーと同じくブエミは、フル予選モード200kw（キロワット）の電力を使ってこの記録を打ち立てた。
「ところどころミスが出たが、このサーキットで完ぺきなラップを決めるのは難しいんだ」とブエミ。「その気になればあと1秒は縮められると思う。1分29秒台も夢じゃない」「すごく嬉しいが、新パッケージはまだフタを開けたばかりだ。これから細部を煮詰めていく必要がある。いろいろと手を加えることができるのだ。今日は比較的、運転が楽になったし、安定性も増した。ブレーキも良くなった。かなりのポテンシャルを感じる。それを引き出すのが僕らの役目だ」
ブエミにコンマ4秒遅れて2番手のタイム1分31秒469を出したのは、サム・バード（DSヴァージン・レーシング）。
「テストの前に多くの作業を行なってきた。ここドニントンでは、シーズン緒戦の北京に向けてすべてが100パーセントの状態で働くよう細かなところをチューニングしている」とバードは語る。「マシンは大きく変わって、ちょっとだけギア比の変更も必要だったが、チームは素晴らしい仕事をやってくれた。強力なパッケージを手にシーズン入りできればと思う」
3番手は、この日に誕生日を迎えたルーカス・ディ・グラッシに代わってマシンに乗ったドイツ人ドライバー、ダニエル・アブト（ABTシェーファー・アウディ・シュポルト）で、彼は1分31秒537のタイムを記録した。
アブトのコメントは次のとおり。「昨日はルーカス（ディ・グラッシ）、今日は僕が乗ることになったんだ。次々に走ったおかげで、セットアップ変更がより楽になったよ。この2日間、僕らはソフトウェアやメカニカルな問題の解決に注力してきた。初日から2日めにかけて、長足の進歩を遂げたよ。マシンの感触は良かった。いいパッケージに恵まれた気がする」
4番手はニック・ハイドフェルド（マヒンドラ・レーシング）。6番手にはブルーノ・セナ（マヒンドラ・レーシング）の元F1組が付けた。両者とも、この日だけで50周ずつを刻んだ。GP2で優勝経験もあるシリーズの新人、トム・ディルマン（チーム・アグリ）。彼は予選シミュレーションとともに、決勝用のセットアップを試しながら精力的に走りこんだ。タイムは10番手だった。
アンドレッティ・レーシングはこの日、初めて走行らしい走行を行なったところ、さまざまな問題に遭遇。ドライバーのシモーナ・デ・シルベストロは、まともにタイムを出せなかった。
技術的な問題が生じたのは彼女だけではない。ネクストEV TCR、トゥルーリらのチームもトラブルに泣かされ、前年度王者のネルソン・ピケJr、オリバー・タービー 、ヤルノ・トゥルーリの3名は思うようにスピードを上げられなかった。
テストは来週17日（月）に、ここドニントンで再開する。
【FIAフォーミュラE選手権 シーズン前テスト2日め結果】
1. セバスチャン・ブエミ（eダムス・ルノー） 1:31.050
2. サム・バード（DSヴァージン・レーシング） +0.419s
3. ダニエル・アブト（ABTシェーファー・アウディ・シュポルト） +0.487s
4. ニック・ハイドフェルド（マヒンドラ・レーシング） +0.491s
5. ニコラ・プロスト（eダムス・ルノー） +0.542s
6. ブルーノ・セナ（マヒンドラ・レーシング） +0.819s
7. ロイック・デュバル（ドラゴン・レーシング） +0.865s
8. ステファン・サラザン（ベンチュリ） +0.951s
9. ジャン-エリック・ベルニュ（DSヴァージン・レーシング） +0.983s
10. トム・ディルマン（チーム・アグリ） +1.319s
11. ジェローム・ダンブロシオ（ドラゴン・レーシング） +3.905s
12. ジャック・ビルヌーブ（ベンチュリ） +5.865s
13. ネルソン・ピケJr（ネクストEV TCR） ノータイム
14. ヤルノ・トゥルーリ（トゥルーリ）ノータイム
15. シモーナ・デ・シルベストロ（アンドレッティ）ノータイム
16. オリバー・タービー （ネクストEV TCR） ノータイム
