フェラーリCEOセルジオ・マルキオンネは冷静だ。冬季合同テストの好調ぶりに浮かれている場合ではない。
同チームは2014年、ひどく低迷した。結果として組織は幹部、総とっかえの事態に。フィアット・クライスラー会長のマルキオンネが、長年同職にあったルカ・ディ・モンテゼモーロに取って代わった。
イタリア系カナダ人のマルキオンネは、一朝一夕にしてフェラーリが復調すると思っていない。ところが、先週のヘレス合同テストで新車SF15-Tは連日トップタイムをたたき出し、速さを垣間見せたではないか。
「新車のパフォーマンスに元気が出たよ」と10日(火)、滞在中のニューヨークで語ったマルキオンネ。「しかし、シーズン前に見せる一周の速さはそれとして、ひとつのレースを通じてスピードを持続できるだろうか」
「チームには全幅の信頼を置いている。彼らの働きぶりにもね。彼らに時間をやろうじゃないか」とイタリア『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に語るマルキオンネ。
「彼らの仕事が誇らしい。ここは開幕戦オーストラリアGPまでの成り行きを見守ろう。この先どうなるか、それは分からない」
「奇跡は期待していない」とマルキオンネはいう。「しかし、前進を示すことは重要だ」
「次のバルセロナ合同テストでは、前回の実績をさらに確固たるものにしてもらいたい」
二回目の冬季合同テストは今月19日(木)、スペインのカタルーニャ・サーキットで始まる。