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エイドリアン・ニューイ、一度はフェラーリ移籍を決めていた

2014年12月05日(金)19:00 pm

レッドブルの最高技術責任者であり、天才F1カー設計者との呼び声も高いエイドリアン・ニューイが、今年序盤に2015年にフェラーリへ移籍すると約束していたことが明らかとなった。

今年6月、レッドブルはニューイがF1チーム運営の第一線から退くことになると発表。今後、ニューイは、レッドブルが新たに設立する「アドバンスト・テクノロジーズセンター」の責任者に収まることになっている。

これは、表向きはニューイのF1以外の分野における設計プロジェクトも行いたいとの希望に応えたものだとされている。だが、実際にはフェラーリから誘いを受けていたニューイの流出を阻むことがその最大の目的だったと考えられている。

そして、レッドブルは4日(木)に、ニューイが最初に手掛けるプロジェクトは、世界最高峰ヨットレースであるアメリカズカップ参戦用のヨット設計となることを発表した。このプロジェクトは、オリンピック史上最も成功を収めたヨットマンとして知られるベン・エインズリーがアメリカスカップ参戦のために立ち上げたチームと共同で進めることになる。

エインズリーは、共同声明の中で次のように語っている。

「ベン・エインズリー・レーシングはレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズと組むことができ、非常に興奮している」

だが、ロシアの『Championat(カンピオナ)』が、レッドブルは実際のところ、今季限りでニューイを失うことになるはずだったと報じている。

その記事によれば、55歳となるニューイは、すでにフェラーリを去ったルカ・ディ・モンテゼモーロ(当時のフェラーリ会長)との間で2015年以降のフェラーリ移籍に合意し、「握手」さえ交わしていたという。

『Championat(カンピオナ)』は、ニューイがその後なぜフェラーリ行きの決断を翻したのかについて次のように書いている。

「その合意がイタリアのメディアに漏らされてしまったのだ。そしてニューイは、それがフェラーリが用いる政治的手法の一例であると認識するに至った。そしてニューイはルカに対し、あの約束はなかったことにすると伝えたのだ」

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