F1ドライバーたちによる任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の会長が、F1日本GP(第15戦)で起こったジュール・ビアンキ(マルシャ)のクラッシュに関する調査結果を支持すると語った。
3日(水)に行われたFIA(国際自動車連盟)の世界モータースポーツ協議会において、前メルセデスAMGチーム代表のロス・ブラウンや、フェラーリの元チーム代表であるステファノ・ドメニカリらによって構成された調査委員会が約400ページにおよぶ報告書を提出していた。
それには、クラッシュを起こしたビアンキが「十分に減速を行わず」、「リアが滑りやすくなったクルマを過度に制御しようとした」ことが、結果としてコース脇にいた作業車に激突する原因となったとされていた。
その報告書にはさらに、ビアンキが「気が動転」した状態にあったと考えられると指摘するとともに、F1カーのコックピットをキャノピーのようなもので覆っても、あるいは作業車に衝撃緩和のためのスカートを取り付けていたとしても、ビアンキが負ったけがを防ぐことはできなかっただろうともされている。
しかし、この調査委員会の報告に関しては、ドライバーであったビアンキに責任を押し付けるものだとの非難の声も上がっている。
だが、この調査委員会には、現在GPDAの会長を務める元F1ドライバーのアレックス・ブルツがドライバー代表として加わっていた
「我々のスポーツにとって、難しい時期を迎えている」
そう語ったブルツは、次のように続けた。
「だが、我々はFIAの調査が並外れたプロ意識、経験、専門知識をもったメンバー全員によって徹底的かつ総合的な形で行われたことに感謝している」
この400ページにおよぶ報告書には、そのほかにも黄旗区間でのスピード制限の導入や、日没時間まで4時間を切った時点ではレースを開始させないこと、さらには雨期にあたる時期にレースを開催しないようにすることなどが提言されている。
「我々はFIAと密接に連携を取りながら、これらの提案事項がすべて導入されるよう取り組んでいるところだ」とブルツは付け加えている。