かつて、団結し、強い影響力を及ぼしていたF1チームによる協会組織であるFOTA(フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション)が崩壊した。
FOTAからはすでにトップチームであるレッドブルやフェラーリが脱退していたが、最近は会費の支払いも滞っていることが明らかとなっていた。そして、これまでFOTAで会長を務めていたマクラーレンのマーティン・ウィットマーシュが失権し、副会長であり、ロータスの前チーム代表であったエリック・ブーリエがマクラーレンへ移籍するといった状況も、FOTA崩壊にとどめを刺すこととなったようだ。
『Telegraph(テレグラフ)』は、不安定だったマックス・モズレー前FIA(国際自動車連盟)会長時代や、F1分裂が危ぶまれたころから、何年にもわたってFOTAの目的についての論争が起こっていたと報じている。
そして、2月28日(金)に、FOTAは正式に解散した。
FOTAの事務局長であったオリバー・ウェインガーテンはこれを認め、「政治的、商業的展望の変化」がこうした決断につながったと語った。
ウェインガーテンは、『AP通信』のインタビューに対し、次のように嘆きのコメントを述べている。
「各チームは、恐らく自分たちで問題を切り抜けることができると考えるだろう。だが、いつか彼らも結集したほうが、より力を持てることもあると理解するだろう」
「危機はすぐそこに迫っている。サーキットにおける新しいレギュレーションによる影響や、管理面の問題、あるいは商業的な面からもね」