メルセデスAGMの非常勤会長を務めるニキ・ラウダによると、メルセデスAMGのマシンの外観が今週末バルセロナで開催されるF1スペインGPで一新されるようだ。
ラウダが言及しているのは、2013年F1のヨーロッパシーズン開幕に合わせて大幅に改良したパッケージのことだけではない。主な変更点は、「車体の色であり、より銀色を多く取り入れ、灰色を減らした」とドイツ紙『Bild(ビルト)』のフランク・シュナイダー記者は伝えている。
ラウダは、「クルマをより"シルバーアロー(メルセデスのレーシングカー、チームの愛称)"に見せたかった」と述べ、この報道を認めている。
「それに、これはチームにとっても良いことだと信じている。なぜなら、新しい外観は、新たなモチベーションをもたらすからだ」
しかし、外観の変更より重要なものは、カラーリングの下に施されたいくつかの改善点である。スペインGPに向けて、「よりシルバーになった」W04(メルセデスAMGの2013年型車)には、新しいエキゾースト(排気)に加え、フロントウイングおよびリアウイングも新型が投入される。
「ヨーロッパシーズン中、サーキットごとにコンマ1秒から2秒縮めたいと思っている」と話すラウダはさらに次のように述べた。
「私どもはシーズン序盤で素晴らしい成果を上げた。いまはライバルたちよりも早くクルマを改善させることが、極めて重要だ」
スペインGPの開催地でもあるカタルーニャ・サーキットで行われたシーズン前開幕テストにおいて、メルセデスAMGが他を寄せ付けない速さを見せていたことから、優勝候補の筆頭に挙げる声も少なくない。
ラウダはしかし、「そんなことはない。私たちは優勝候補ではない」とこれを否定する。
「ピレリが今回から新しいタイヤを持ち込むため、タイヤがどのように機能するかまだ誰も分からない。彼らは情報をほとんど与えてくれないからね」と述べ、未知なタイヤが投入されるレースを前に慎重な姿勢を貫いた。