セルジオ・ペレス(マクラーレン)はザウバー時代、フェラーリからたびたびフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)を配慮するよう指示を受けていたことを明かした。この発言により、フェラーリがパフォーマンス面でアドバンテージを得るために、パドックで政治的つながりを利用しているのではないかという憶測が強まるのは必至だ。
昨シーズンまでフェラーリエンジンを搭載するザウバーに在籍し、フェラーリが主宰するドライバー・アカデミーの一員でもあったペレスは、フェラーリとの関わりが強いドライバーだった。しかし昨年9月、2013年からのメルセデスAMG入りが決まったルイス・ハミルトンの後任ドライバーとして、フェラーリのライバルチームであるマクラーレンに移籍することを発表した。
スペイン紙『Marca(マルカ)』から、F1世界チャンピオンであるセバスチャン・ベッテル(レッドブル)とアロンソに違いがあると感じるかと問われたペレスは、「僕は感じない」と答え、「彼らに区別をつけることはしない」と述べた。
「去年、フェラーリと話をしていたとき、アロンソを配慮するようによく言われたよ。でも、これはフェラーリが僕だけに指示したことなのか、グリッド全体に言っていたことなのか、僕には分からない」
また、フェラーリファミリーを離れることで、好機を逃しているように感じるかと聞かれると、「それはないね。この経験が僕を更なる高みへ導いてくれたから」とペレスは話した。
「僕はマクラーレンにとても満足しているし、これからもずっとここにいられたらと思っている。残りのキャリアすべてをね」
現在、苦戦中のマクラーレンではあるが、ペレスはチームのエースドライバー、ジェンソン・バトンに極めて近いペースで走れたメルボルン(オーストラリアGP開催地)に満足していると語った。
「ジェンソンは最高のドライバーだからね。満足しているよ」
「彼はメルボルンで3回も優勝したことがある。そんな彼を前に、僕は自分がどれくらいやれるかわからなかった。僕も強いドライバーだし、F1ワールドチャンピオンと同じようなペースで走れているのは、心強いよ。安心とまではいかないけどね」