マクラーレンが、今年フェラーリが採用したプルロッド式のフロントサスペンションとリアサスペンションを2013年から導入するのではないかといううわさがあったが、別のメディアも同様の推測を報じた。
最初にこれを報じたのは、スペイン紙『Marca(マルカ)』で、約1か月前のことだ。
プルロッド式とは、車体とホイールを結ぶサスペンション方式の1つで、タイヤが持ち上がるときにロッドがスプリングなどを引っ張ることで作動し、正面から見るとロッドは逆ハの字形となる。スプリングなどのパーツを車体の下に設置するため低重心化を図れるが、フェラーリは、このほかに空力面も考慮してプルロッドを採用したと言われている。F1でフロントにプルロッドが採用されたのは、2001年のミナルディ以来11年ぶりのことだ。
フェラーリは、シーズン序盤こそ苦戦していたものの、最近になって大きな進歩を見せており、ついにはマクラーレンの技術責任者パディ・ロウがプルロッドに興味を持つまでになったと『Marca(マルカ)』は報じていた。
フェラーリの技術責任者であるパット・フライは今週、次のように語っている。「冬のテストのあと、序盤は明らかに少し後れを取っていた」
「われわれは、その時期に多くを学び、のちにそれを生かしたということだと思う」
「個人的な考えだが、シーズン中の開発という点では、ほかの多くのチームを追い越したと思う。立て直しはうまくやり遂げた。だが、まだ先は長い」
今回、マクラーレンが2013年にプルロッドを採用するのではないかと報じたのは、イタリアの週刊モータースポーツ誌『Autosprint(オートスプリント)』だ。
「数ヶ月前なら、とても考えられないようなことだった」と『Autosprint(オートスプリント)』の記者アルベルト・アントニーニは書いている。
またアントニーニは、フェラーリが2013年型車でも引き続きプルロッドを採用する「可能性が高い」と伝えた。