昨年、1985年以来36年ぶりにザントフォールト・サーキットで復活開催されたF1オランダGPだが、地元のヒーローであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の活躍もあって大きな盛り上がりを見せた。
■オランダで2つめのF1開催の可能性?
そして、伝えられるところによれば、別のプロモーターがMotoGPの開催地としても知られるオランダのTTサーキット・アッセンでオランダ国内において2つ目となるF1開催を目指そうという動きもあるようだ。
TTサーキット・アッセンのプロモーターは、2021年のF1チャンピオンであり、今年も現在ポイントランキングトップに位置しているフェルスタッペンの地元での人気を考えれば、自分たちがもうひとつF1グランプリを開催することも十分に可能だろうと考えているのだという。
だが、ザントフォールト・サーキットのオーナーであり、現在のオランダGPのプロモーターでもあるベルンハルト・ファン・オラニエ=ナッサウ・ファン・フォレンホーフェン王子は、その可能性に対しては否定的な姿勢を示している。
■オランダでのF1はザントフォールトが独占契約
「オランダにはかつてこれほどの才能はいなかった」
地元オランダフェルスタッペンに言及しながら、地元の『Formule 1(フォーミュレ1)』誌にそう語ったベルンハルト王子は次のように付け加えている。
「明らかに、最初のレースは驚くほどうまくいった。その後、我々はほかのサーキットのベンチマークとなるような存在になったのだ」
しかし、ベルンハルト王子は、ザントフォールトがF1との間に独占開催契約を結んでおり、オランダ国内でほかのプロモーターがF1を開催するチャンスはないのだと主張している。
「F1は我々と共にあり、その独占権は契約によって合意されている」
そう語ったベルンハルト王子は次のように付け加えた。
「もし我々がそれをやめれば、再び誰にでもそうするチャンスが生まれるだろう。しかし、今我々は主にもうすぐ行われるグランプリに集中しているところだ」
ベルンハルト王子が言及した今年のF1第15戦オランダGPは、夏休み明けの2レース目として9月4日(日)に決勝が行われる。