F1チーフテクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズが、将来的にF1マシンの重量はさらに増加するだろうと語った。
F1では2022年から新たな技術レギュレーションが導入されることになっており、18インチホイールの採用なども含めて外観もこれまでよりも大きく変わることになる。さらに、2025年には新たなF1エンジンレギュレーションも導入される予定だ。
2014年にハイブリッド方式による現行F1エンジンが導入されたが、それ以降毎年のようにF1マシンの重量が増加してきている。
F1ドライバーや技術者の中には、より速いF1マシンとするために、車重が軽くなる方向へと進むことを期待している者も少なくないようだが、どうやらその望みが叶えられることはなさそうだ。
かつてベネトンやルノー、そしてウィリアムズなどで技術責任者を務めてきた経歴を持ち、現在はF1モータースポーツ担当マネジングディレクターであるロス・ブラウンを補佐する形でF1技術責任者のポジションにある67歳のシモンズは『f1-insider.com』に次のように語った。
「電気自動車やハイブリッド車が重いことは誰もが知っていることだ」
「私も現在のF1マシンの重量は少し残念に思うが、アクティブ・エアロダイナミクスを採用する2025年のマシンはもっと多くの電力を使用するものになるだろうと思っている」
「残念だが、内燃エンジンの重量もそれほど減らないだろうし、さらに増える可能性もある」
そう述べたシモンズは次のように付け加えている。
「搭載する燃料量は少し減ることになるから、レーススタート時の重量は少し減らせるだろう。だが、全体的な重量に関しては、自由になる部分は何もないよ」