先週末に2020年最初のF1レースとなるオーストリアGPが行われたが、フェラーリとセバスチャン・ベッテルの関係がさらに悪化しそうな様相を見せている。
●【決勝レース結果】2020年F1第1戦オーストリアGP決勝レースのタイム結果
フェラーリではすでに今季限りでベッテルとの契約を解消し、2021年にはカルロス・サインツ(現マクラーレン)をその後任に据えることを決定している。
そうした状況のもとで迎えた2020年最初のレースだったが、今季限りでチームを離脱することが決まっているベッテルとの共同作業がうまく進まないであろう兆候がすでにレッドブルリンクでも現れていたのは確かだ。
フェラーリの2020年型F1マシンのパフォーマンス不足は予想以上にひどく、ベッテルは予選Q2敗退という結果で終わってしまった。
予選は7番手だったものの幸運にも恵まれて予期せぬ2位表彰台を手にしたシャルル・ルクレールのことを「獅子のように戦う」と讃えたビノットだが、かろうじて10位に入賞し1ポイント獲得だけに終わったベッテルについて尋ねられると『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に次のように語った。
「今日は彼にとって最高のレースではかったことは確かだ」
「彼は、クルマが金曜日よりも運転しづらくなっていたと言っていたよ」
「あの(サインツとの接触による)スピンに関して言えば、彼のあの動きはまずかったし、彼もそれは分かっているよ」
「今日はポイントをとることが重要だっただけに残念に思っている。とりわけ、直接のライバル(レッドブル・ホンダ)がポイントをとれなかっただけにね」
一方、ベッテルはフェラーリF1マシンの方に問題があるのだと主張している。
「クルマが何かおかしかったんだ」
オーストリアGPの開幕日だった3日(金)に33歳の誕生日を迎えたばかりのベッテルはそう語ると次のように付け加えた。
「まったく自信が持てなかったし、スピンが1回だけですんだのがうれしいくらいだよ」