マクラーレンでは2021年以降に「オレンジ色のメルセデス」と呼ばれるようなF1マシンを製造するつもりはないようだ。
今年2月に行われたF1プレシーズンテストではレーシングポイントが2019年型メルセデスF1マシンと非常によく似た形状を持つ2020年マシンをデビューさせていた。
そして、そのマシンがかなりの速さを示したことからライバルチームたちはレーシングポイントがメルセデスの2019年型車をほぼ完全にコピーしたに違いないとの疑いを抱き、「ピンクのメルセデス」と揶揄している。
しかし、2021年からルノーに替えてメルセデスF1エンジンを搭載することになるマクラーレンは、レーシングポイントと同じような戦略をとる計画はないと主張している。
2019年5月からマクラーレンのチーム代表を務めているアンドレアス・ザイドルはドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語った。
「マクラーレンは独立系レーシングカー製造会社だし、今後もそれを継続していきたいと思っている」
「我々は野心的な目標を追い求めていきたいと思っているし、それをハードワークによって達成したいんだ」
そう語ったザイドルだが、レーシングポイントに対して違反行為をしたとして責めるつもりはないとしている。
「私はあのクルマは全て合法だと確信しているよ」
「抗議をする理由は何もない。それに、そんなことに無駄遣いするためのエネルギーも持っていないしね」
そう語った44歳のザイドルは次のように付け加えた。
「私にとってはほかにもっと重要な課題があるんだ。例えば予算制限のようなことがね」