前F1最高責任者のバーニー・エクレストンが来年再び汚職容疑で裁判所に出廷することになりそうだ。
前F1オーナーだった投資会社CVCキャピタル・パートナーズは2016年にF1株式を取得してF1運営に乗り出したが、その買収交渉をまとめるためにエクレストンがドイツの銀行家であったゲルハルト・グリブコウスキーに4,400万ドル(現在のレートで約47億円)のわいろを支払っていたことが明らかとなり、エクレストンはドイツにおいて贈賄容疑で告訴され、たびたび法廷に召喚されていた。
だが、エクレストンは2014年にミュンヘン裁判所に和解金として1億ドル(現在のレートで約100億円)を支払うことで投獄を免れていた。
だが、エクレストンの法的トラブルはこれで終わったわけではなかったようだ。
最近、今度はロンドンの高等裁判所が2019年10月1日にエクレストンの汚職容疑裁判を行うことを認めたと報じられている。
今回の訴えを起こしたのはブルーウォーターズと呼ばれる企業だという。同社は2005年当時F1買収に乗り出しており、有力な新オーナー候補だと見なされていたが、結局F1株式の譲渡を受けたのはCVCだった。
ブルーウォーターズ社はニューヨークの裁判所に対しエクレストンの汚職によって自分たちが不利益を被ったとして訴えを起こしていたが、これについては2014年にニューヨークの裁判所が訴えを棄却していた。
だが、今度はロンドンの裁判所に舞台を移してこの件が再び法廷で争われることが確定したという。
ブルーウォーターズの弁護士は次のように語ったと報じられている。
「我々のクライアント(ブルーウォーターズ社)は、裁判官がロンドンで行われる裁判の日程を設定したことを喜んでいます」
今回の決定により、1930年10月28日生まれのエクレストンは89歳の誕生日を迎える直前の2019年10月1日にロンドン裁判所に出廷することになるわけだ。