今週末のF1シンガポールGPが、ダニエル・リカルドにとってF1最後のレースとなる可能性が浮上しているが、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハも同じ考えのようだ。
■オプション行使、年内5レース出場か
リカルドにとってシーズンを通して噂されていたことが、いよいよ現実味を帯び始めた。複数の情報筋によると、レッドブルがリアム・ローソン(22歳、ニュージーランド)の現行契約に含まれる2025年の「オプション」を行使することが確実視されている。このオプションは今月末に期限を迎えるとされ、レッドブルはローソンに対し、2024年シーズン中に少なくとも5つのグランプリ出走を保証する内容のようだ。
■9月末にはっきりするとマルコ博士
シューマッハは『Sky Deutschland』のインタビューで、「おそらく契約に含まれていたのだろう。さもなければ、彼らはローソンを失っていたはずだ」とコメントしている。先週末のバクー(アゼルバイジャンGP)で、レッドブルのF1上級アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、ジュニアチームのドライバーラインナップについて『Viaplay』に「まだ9月だが、シンガポールからは明確な見通しが得られるだろう。セカンドシートについてはっきりとする」と語った。
■シンガポールで発表予定を予想するシューマッハ
シューマッハは、ローソンがリカルドに代わって2025年シーズンからフル参戦するだけでなく、今シーズンのオースティン(アメリカGP)以降、リカルドのシートにローソンが座ることをレッドブルが今週末のシンガポールGPで発表すると予想している。「まだ正式に確認されていないが、残念ながらシンガポールがリカルドにとって最後のレースとなり、以降はローソンがドライブすることになりそうだ」と述べた。
「RBはジュニアチームであり、若手ドライバーを起用するという方針を一貫して支持している。それゆえに、今回の判断も理にかなっている。もちろん、ダニエルにとっては大変残念なことだ。なぜなら、パドックで彼に会うと、とても好感の持てる、会うのが楽しみなドライバーを失うことになるからね」
そのリカルドは今週、CNNのインタビューでF1キャリアの終焉を覚悟している様子を見せた。
「もし今キャリアが終わるとしても、これまでの実績に誇りを持っている。しかし同時に、完全に満足しているわけではない。F1に入った理由は世界チャンピオンを目指すことだったからだ。それを実現するまでは、引退する日まで挑戦し続けるだろうね」と、8回のグランプリ優勝経験を持つリカルドは語っている。