1997年のF1世界チャンピオン、ジャック・ビルヌーブが、ここ数週間から数ヶ月にわたってマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の気分が落ち込んでいる理由について、一つの仮説を立てている。バクーGP後に、フェルスタッペンの戦闘的な姿勢が失われ、「落ち込んだ」雰囲気に変わってしまったと述べた。
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■1レース約1億4,200万円の損失か
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、レッドブルの契約の典型的なボーナスについて『Sky Deutschland』に言及した。
「彼は勝てなかったレースごとに100万ドル(約1億4,200万円)を失っているんじゃないかな。とてつもない金額だ。昨年はあれほど成功していたのに、今シーズンはスポーツ面でもうまくいっておらず、失っている金額も相当だ」
レッドブルは現在、2024年のマシンのハンドリング問題を解決するために、2023年中頃の開発段階までさかのぼって徹底的な調査を行っている。複雑な状況をさらに難しくしているのは、フェルスタッペンが2028年まで契約しているものの、いくつかの「契約解除条項」が存在しており、メルセデスやアストンマーティンがすでに公然と彼にアプローチしていることだ。
■マルコ博士、フェルスタッペンは「忠実」も「契約解除条項」に危機感
レッドブルのアドバイザーであり、フェルスタッペンのメンターであるヘルムート・マルコ博士は、『Bild』紙に対し、このように語った。
「マックスはレッドブルと強い絆を持っており、とても忠実だ。彼が17歳の時に我々は信頼を置き、彼にシートを与えた。彼はそれを忘れていない。しかし、フェルナンド・アロンソのように40歳を超えてF1で走り続けることはないだろう。だからこそ、今はできるだけ多くの成功を求めているんだ」
マルコ博士は、フェルスタッペンがレッドブルとの契約を打ち切る可能性があることを素直に認めている。
「全てのドライバーの契約には、パフォーマンスに基づく契約解除条項が含まれている。彼が契約解除条項を発動できないほど、そして発動したくないと思うほど素晴らしいクルマを我々が作れるかどうかにかかっているんだ。アゼルバイジャンでは、我々は再びマクラーレンとフェラーリに僅差まで迫っていたよ。」