新車W07を発表したメルセデスAMGのメインスポンサーで、マレーシア国営の石油会社ペトロナスが、原油安を受けF1スポンサー撤退を検討しているようだ。18日、経済紙マレーシアン・リザーブが報じた。
ペトロナスは「現在、F1マレーシアGPのスポンサー契約は更新前の段階」とし、「今後、発表を行う」としている。
ペトロナスは、1999年から地元で開催されているF1マレーシアGPの主要スポンサーとなってきた。今年のマレーシアGPは、F1日本GP(10月9日決勝)前週となる10月2日に開催される。(参照:F1開催日程2016)
ペトロナスは原油安を受け、今後4年間で500億リンギ(約1兆3,700億円)もの経費削減を行うとし、F1スポンサー撤退検討もその影響とみられる。具体的なスポンサー金額は明らかにされていない。
気になるのは2年連続ダブルタイトルを獲得している「メルセデスAMG」との契約だ。正式チーム名称を「メルセデスAMGペトロナスF1チーム」としており、メインスポンサーだけにその金額はかなりの規模だろう。しかしこちらについては「契約がある」とし、スポンサーを継続する意向を示しているという。
原油安はF1界に大きな影響を与えている。今月初旬、ベネズエラの国営石油会社PDVSAが、原油安と同時に汚職スキャンダルという問題を抱え、契約をしていたルノーF1チームと金銭トラブルになり契約は解除。そのため、ベネズエラ出身のF1ドライバー、パストール・マルドナードも契約を解除され放出されていた。(参照:マルドナード「シート喪失は寝耳に水」)
PDVSAは1年につきおよそ5,000万ドル(現在のレートで約56億円)のスポンサー費用を負担してマルドナードを支援していたと考えられている。