エンジンメーカーのコスワースが、誰あろうF1最高責任者であるバーニー・エクレストンの支援を受けてF1復帰を目指しているようだと報じられている。
今季から導入されることになっていた新V6ターボエンジンの開発に多額の費用がかかること、そして顧客であるチーム数が続き、昨年はわずかにマルシャのみという状態であったコスワースは、昨年限りでF1から撤退していた。
そのコスワースが最近、ノースハンプトンの本拠地に新たな製造センターを構えることを発表していた。
コスワースは、その施設はイギリス政府から助成金を受けながら「次世代の自動車向け内燃機関を供給する」ことを目的とするものであることを認めている。
そして、ドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』は、コスワースではF1用コンポーネントの製造をも目指しているかもしれないと指摘している。
現在、F1チームは、メルセデス、フェラーリ、ルノーの3社しかないエンジンサプライヤーのいずれか1社からエンジン供給を受けるしかなく、その金額は財政的に苦境に置かれたチームにとっては非常に高額となっている。来年からホンダがエンジンサプライヤーとして復帰するものの、少なくとも来年はマクラーレンのみにしかエンジン供給を行わないことがはっきりしており、これによりすぐにエンジン価格が下がることにはつながらないだろう。
『Speedweek(スピードウィーク)』のマティアス・ブルーナー記者は、次のように書いている。
「私がイギリスから伝え聞いたことによれば、コスワースではF1用の近代的なパワーユニット製造に取り組んでおり、その背後には確かにバーニー・エクレストンがいるようだ」
「市場に投入するのは、間違いなくそれほど高価ではないV6ターボだろう」
そう書いたブルーナーは、これに関してコスワースはコメントを行わなかったと付け加えている。