セルゲイ・シロトキンのF1キャリアが突如、危機を迎えた。
昨年、財政難に陥ったザウバーはロシアからの資金援助に救われたとされるが、18歳のシロトキンはそれに関連してロシアSMP銀行の支援を受け、テストドライバーの座に収まった。
この銀行を所有するのがボリス・ローテンベルグ、ロシア大統領のウラジミール・プーチンに親しいと言われる人物だ。
ロシア『RIAノーボスチ通信』の報道では、両者の関係がシロトキンを含む多数のロシア人アスリートの選手生命を危うくしているという。
プーチン大統領の「幼なじみ」で「仲間内」に数えられるローテンベルグは、ウクライナ危機におけるロシアのスタンスに反発して欧米諸国が行っている経済制裁を受けているひとりだ。
銀行の一部門であるSMPレーシングは、ヨーロッパの銀行にある複数の口座が凍結されるなど、「政治的な脅し」を受けていることを認めた。
「ヨーロッパならびにアメリカは、理性の声を聞いて国際的なスポーツの場に参加が制限されているロシア人アスリートたちの足かせを取り払うよう要望する」と、SMPは呼びかけている。