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F1ボス裁判、証人が一転して不利な証言

2014年05月14日(水)10:40 am

現在、F1最高責任者バーニー・エクレストンに対する汚職容疑裁判がミュンヘンで行われているが、13日(火)の法廷ではエクレストンにとって不利な展開となりそうな証言が行われたようだ。

先週の裁判では、エクレストンにとって明るい展望が見えたように思われた。すでに収賄容疑で有罪が確定して刑に服している元銀行家のゲルハルト・グリブコウスキーが、エクレストンには検察側が主張するような明白な汚職の意図がなかったと受け取れるような証言をしていたからだ。

だが、再び火曜日に法廷へ姿を現したグリブコウスキーは、一転してエクレストンに不利な証言を行った。

当時、バイエルン州立銀行の社員であり、身分的には公務員という立場であったグリブコウスキーは、エクレストンとの約束が自身の行動に影響を及ぼしたと証言したのだ。

エクレストン側は、グリブコウスキーへ4,400万ドル(現在のレートで約45億円)もの大金を支払ったのは、グリブコウスキーから自分の税務処理関して脅迫を受けたためだったと主張している。だが、検察側では、その金は当時バイエルン州立銀行が支配権を持っていたF1の株式を安価に現F1オーナーであるCVCへ売却させるための賄賂(わいろ)であったとしてエクレストンを告訴している。

『Bloomberg(ブルームバーグ)』は、グリブコウスキーが法廷で次のように証言したと伝えている。

「もちろん、そのとき私はいくぶんエクレストン氏のほうへと気持ちが動いたことを感じていました」

「私はニンジン(賄賂)をつかんだんです。その後、私はそれまでと同じような厳しさをもって交渉に臨むことはしませんでした」

エクレストンの弁護士は、グリブコウスキーが一転してエクレストンに対して不利な発言をしたことに「驚かされた」と法廷で述べたという。

弁護士のノルベルト・シャーフは、その日の裁判が閉廷した後、記者団に対し次のように語った。

「我々は今後どれだけ新たな証言が出てくるのか、そしてそれにどう対応するか、まだ様子を見なくてはならない」

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