NEXT...F1開催スケジュール

フォース・インディア、ピレリのF1タイヤ変更に猛反対

2013年05月24日(金)20:55 pm

フォース・インディアでは、F1公式タイヤサプライヤーであるピレリが現在の2013年仕様タイヤにいかなる変更を行うことに対しても反対の立場をとるようだ。

ピレリでは、タイヤに関する批判の高まりを受けてF1カナダGP(6月9日決勝)以降に向けてタイヤに大きな変更を行うとしていたが、現時点ではリアタイヤにのみ若干の調整を加える計画としたことが、F1モナコGP開催中のパドックにおいて明らかになった。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、変更はタイヤの接地部分であるトレッドの下にあるスチール・ライニングにのみ変更が加えられるだろうとしている。その部分がオーバーヒートを起こし、剥離(はくり)の原因となっていたためだ。

ピレリは、2012年仕様タイヤで用いていたケブラー繊維によるライニングに戻したいと考えているようだ。ピレリのモータースポーツ責任者であるポール・ヘンベリーは次のように語った。

「この方法であればタイヤの形状は変わらない。それゆえチームは今の空力設定を変える必要はない」

だが、ミハエル・シュミット記者は、その変更によってタイヤの温度が今よりも最大10度ほど下がり、グレイニングが減るため、タイヤの挙動が微妙に違ってくるだろうと考えている。

しかし、ヘンベリーはこれについて、「その変更によって、これまでタイヤをうまく扱えていたチームに不利となることはないだろう」と主張している。

しかし、それでもピレリがこの変更をやり遂げるにはかなり苦労しそうだ。

フォース・インディアのスポーティングディレクターであるオットマー・サフナウアーは、「われわれはいかなる変更にも同意しない」と語り、次のように続けた。

「ピレリは、全チームの同意を得ることが必要だ。だから、何も変わることはない」

「われわれは、ピレリから2012年の9月に与えられた仕様に基づいてクルマを造ってきたんだ」

サフナウナーはさらに言葉を続けた。

「スチール・リングをケブラーに換えることは、タイヤの動的性能を変化させてしまうことになる。いくつかのチームではそのほうがいいかもしれないがね」

「2、3のチームが問題を抱えているだけで、どうしてピレリが余計なことをしなくてはならないのか、われわれには分からないよ。そういうチームは自分たちのクルマを変えるべきなんだ」

また、サフナウアーは、ピレリがリアタイヤの剥離(はくり)症状を防ぐために変更を加えたいと望んでいることに対しても同情はしない、と次のように付け加えている。

「今のタイヤは安全だよ。なぜなら、損傷を負ったときにもまだ膨らんだままだからね。ただ、ちょっと見た目が悪いけれど、われわれとしてはピレリのイメージを良くするためだけに変更に同意するわけにはいかないよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック