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レッドブル、F1タイヤに激怒

2013年05月15日(水)10:06 am

F1がヨーロッパに舞台を移して最初のレースとなったスペインGP終了後も、関係者の話題の中心はやはりタイヤだった。

今年ピレリがF1用に設計したタイヤは非常に劣化が早く、ここまでの5戦で何度も危険な場面が見られた。この状況への批判はレース週末ごとに高まっており、スペインGP開催前には4年連続F1ワールドチャンピオンを賭けて戦うレッドブルの総帥ディートリッヒ・マテシッツがF1撤退をちらつかせたほどだ。

F1スペインGPの舞台バルセロナで報道陣に我慢の限界だと訴えたマテシッツは、その少し前にF1ボスのバーニー・エクレストンに直談判を行っていたようだ。ドイツの『Bild(ビルト)』にマテシッツはこう話している。

「F1のタイヤマネジメントは、レースではないんだ」

「タイヤの意義はひとつだ。クルマとドライバーの可能性と力を路面に伝えること、それだけだ」

しかし、現状のピレリタイヤはモーターレースの意味を「履き違えている」とマテシッツは主張する。

マテシッツが撤退をちらつかせていようといまいと、また、メルセデスAMG首脳のニキ・ラウダが2013年のタイヤは「盛大なジョーク」だと発言したのをエクレストンが耳にしてもしなくても、エクレストン本人がタイヤを問題視している今、解決はエクレストンの手に委ねられている。

「今年のタイヤは誤りだ。レースの行方が半分わかるようなタイヤを作ってくれ、とピレリに依頼したときに想定していたものとは違う」

「ピレリもそれを分かっていて、なにか道を探っているようだ。それなりに接戦を演出してくれた昨年のタイヤに戻すかもしれない」

エクレストンは『Express(エクスプレス)』にこう話したが、F1では物事はそう簡単にはいかない。全員が口をそろえて不平を唱えているわけではないのだ。なかでも、ここまでのレースでタイヤをうまく使って結果を出してきたチームは、タイヤの変更にいい顔をしないだろう。

しかし、ピレリは当初第8戦F1イギリスGP(6月30日決勝)に間に合うようタイヤの変更を明かしていたが、モータースポーツ・ダイレクターであるポール・ヘンベリーは、第7戦F1カナダGP(6月9日決勝)に変更後のタイヤを持ち込むことを発表している。だが、変更は小規模の模様だ。

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