ピレリは、F1第4戦バーレーンGP決勝で明確な単一の戦略ではなく、多様な戦略が可能とみている。以下、ピレリ・ジャパンのプレスリリース。
メルセデスのニコ・ロズベルグが、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤで1分32秒330を記録し、日曜日の決勝ではポールポジションからスタートします。今回のグランプリ用として、P Zeroオレンジ・ハードタイヤとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤが選択されています。2013年型ミディアムタイヤを使用したロズベルグのポールタイムは、昨年、ソフトタイヤを使用して記録されたレッドブルのセバスチャン・ベッテルのポールタイム1分32秒422よりも速いものでした。バーレーンでのロズベルグのポール獲得により、1950年代、ファン・マヌエル・ファンジオとスターリング・モスの時代以来のメルセデスによる連続ポールポジション獲得となりました。
午前中に行われた最終フリー走行(FP3)では、各ドライバーはハードとミディアムの両コンパウンドを使用しました。フェラーリのフェルナンド・アロンソが、セッション終盤にミディアムタイヤで1分33秒247の最速タイムを記録し、路面の改善状態を強調しました。先に課されたグリッドペナルティにより、日曜日のグリッドは、予選のトップ10タイムと異なった様相を呈します。この点は、予選においていくつかのチームの戦略に影響を与えました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「中国とは異なり、路面温度が40℃を超えるここバーレーンでのタイヤマネージメントの鍵は、熱によるデグラデーションになりそうです。トラクションとブレーキングの度に、この点が特にリアタイヤにチャレンジを課し、制限的要因となります。路面の改善は進んでいますので、タイムは次第に速くなるでしょう。既に今年のポールタイムは、ソフトコンパウンドで記録された昨年のポールタイムを上回っています。両コンパウンド間の性能差は、中国グランプリ時よりも小さく、約0.6秒となっているため、明確な単一の戦略ではなく、多様な戦略が可能になるでしょう。この点は、予選でも既に見られ、各セッションにおいて各チームの異なるアプローチが見られました。バーレーンでは、他の多くのトラックよりもオーバーテイクが容易です。そして、ミディアムを主体とするチームもあるでしょうが、ハードタイヤが決勝では主役になりそうです。フリー走行中にメルセデスのハミルトンのマシンで発生した問題は、タイヤの構造的な欠陥によるものではなく、路面上のデブリによるものと思われます」
ピレリの戦略予測:
両コンパウンドの性能差が小さいため、多様な戦略が可能になります。したがって、最速の戦略はひとつではありません。また、スタート時に装着するタイヤによって大きな差はありません。
この前提で、3ストップ戦略が最速と予測されます。
ハードでスタート
1回目のストップ:10周でハードへ交換
2回目のストップ:25周でハードへ交換
3回目のストップ:41周でミディアムへ交換
代替戦略
ミディアムでスタート
1回目のストップ:8周でミディアムへ交換
2回目のストップ:24周でミディアムへ交換
3回目のストップ:38周でハードへ交換
ハードによる2スティントとミディアムによる1スティントの2ストップ戦略も不可能ではありません。その際、57周のレース中、ドライバーはリアタイヤのデグラデーションをコントロールする必要があります。
今回も戦略への柔軟なアプローチが利益をもたらします。しかし、オーバーテイクが比較的容易なため、トラフィック中のスペースを見つけることはそれほど重要ではありません。
FP3のラップタイム上位:
1 アロンソ 1分33秒247 ミディアム新品
2 ベッテル 1分33秒348 ハード中古
3 ウェバー 1分33秒380 ミディアム新品
トップ10ドライバーの使用タイヤ:
ロズベルグ ミディアム 1分32秒330
ベッテル ミディアム 1分32秒584
アロンソ ミディアム 1分32秒667
ハミルトン ミディアム 1分32秒762
ウェバー ミディアム 1分33秒078
マッサ ハード 1分33秒207
ディ・レスタ ミディアム 1分33秒235
スーティル ミディアム 1分33秒246
ライコネン ミディアム 1分33秒327
バトン ミディアム タイムなし