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2013年F1第3戦中国GPの見どころ

2013年04月11日(木)16:52 pm

F1第2戦マレーシアGPでは、レッドブル勢が速さを見せながらもチーム指示を無視したセバスチャン・ベッテルがチームメートのマーク・ウェバーを抜いて優勝。ウェバーがこれに激怒するなど、チーム内の雰囲気は決してよくない。コース外でも話題が大きくなる中、今週末は上海でF1中国GPが開催される。

・開催サーキット

中国GPが行われるのは、上海インターナショナル・サーキット。前戦マレーシアGPが行われたセパンと同じく、ヘルマン・ティルケが設計を担当している。このコースで大きな特徴になっているのは1コーナー。非常に長く、大きく回りこむコーナーだが、徐々にコーナーの半径が小さくなるため、コーナーを回りながらの減速が必要な難しいコーナーだ。また、12から13コーナーにかけても大きく回りこむコーナーであり、タイヤに大きな負荷がかかる。

バックストレートは非常に長く、ヘアピンの14コーナーにつながっていることから、この14コーナーが追い抜きのチャンスになる。決勝でDRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を使用できる区間DRSゾーンも、バックストレートに設定される。

タイヤサプライヤーのピレリが中国GPに持ち込むドライタイヤは、4種類あるコンパウンドの中で中間の軟らかさであるソフトとミディアム。ソフトはタイヤ側面のロゴやブランド名が黄色、ミディアムは白で書かれている。決勝では、雨用のタイヤを使用しない限り、2種類のドライタイヤ両方を使わなければならない。

・セッティングの難しいコース
上海には、低速から高速のコーナーがそろっており、長いストレートもあることから、クルマのセッティングが難しいコースだ。バックストレートの終わりにあるヘアピンでは追い抜きが可能なため、ストレートでのスピードを犠牲にすることはできない。しかし、高速コーナーも存在していることを考えると、ストレートでの最高速と、高速コーナーでの空力によるダウンフォースの両方を高い次元で両立させる必要がある。また、低速コーナーもあるため、小さいコーナーから素早く加速する性能も高くなければならない。

つまり、ある特定の性能だけではなく、クルマの総合力が問われることになり、いずれかの部分を犠牲にすることなく、うまい妥協点を見いだすことが必要だ。その妥協点を最も高い次元に設定できたクルマが、上海で最速のクルマになる。

・優勝争いは?
前戦マレーシアGPで速さを見せたレッドブルが今回も優勝争いの中心になりそうだ。これに対し、マレーシアGPでレッドブルを追い回したメルセデスAMG、開幕戦に優勝したロータス、フェラーリなども優勝争いに加わるとみられる。

特にメルセデスAMGのニコ・ロズベルグは、昨年の中国GPで初優勝を果たしたほか、一昨年も中国GPでトップを走行するなど、相性のいいコースになっている。また、ここ数年は不調が続いていたフェリペ・マッサ(フェラーリ)は開幕から好調で、チームメートのフェルナンド・アロンソとの戦いも注目される。

そして、前戦から3週間あいたこともあり、大幅な改良を行ってくるチームが多い。今回の改良によって各チームの速さにどれだけ磨きがかかるのか、勢力図に変化はあるのかなども注目点だ。

2013年F1第3戦中国GPは、12日(金)現地時間10時(日本時間11時)に開幕。決勝は、14日(日)現地時間15時(日本時間16時)にスタートする。

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